クラシックの効用
ものすごく腹の立つことがあって。
ものすごく悔しいこともあって。
ムカムカイライラしながら、家に帰ってきた。
友達に電話をして、メールをして、とにかく怒りを吐き出す。
いつもはブツブツと愚痴る私が、今日は叫び出しそうな勢いで怒っていたので、
電話の向こうの友達はビックリしていた。
ぶつけられた方は迷惑だよね。ほんと、ゴメン。
ゆっくりとお風呂につかる。
何も考えずに、ゆったりと・・・。
と思っても、今日は無理。
ずっと我慢してきた怒りが爆発寸前なのは、おさまらない。
ふと、クラシックのCDが目に止まる。
「リラクシング・クラシック」の盤でも聴いたら、少しは落ち着くだろうか。
バッハの「G線上のアリア」から始まるそれは、
パッヘルベルの「カノン」や、ベートーヴェンの「月光」、
ドヴォルザークの交響曲第9番・・・と、好きな曲が目白押し。
ボーッと音に身をゆだねていたら、最後の曲でいきなり涙があふれた。
ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲より 第18変奏」。
流れるような旋律が盛り上がるのにつれて、涙腺は完全に決壊。
ああ、そうか。
私は泣きたかったのか。
今まで我慢してきたこと。がんばってきたこと。
泣き言を言うことさえはばかられるほど、ギリギリの状態だったのだ、と。
涙があふれるにまかせているうちに、
ようやく昂ぶった気持ちは平らかになってきた。
今夜はぐっすり眠って、明日もまたがんばろう。
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まゆさんこんにちは。自分の限界にあるとき音楽を聴くと私も涙がこみ上げてきます。実はラフマニノフの「パガニーニの主題による~」私も大好きです。心を揺さぶられました。ピアノとオケの調和が取れていて、18だけがいいんですよね。最初から聴くと技巧的なところが多くあり、全部聴いたとき呆気にとられました。ラフマニノフって音が密集していて重厚なイメージなので苦手だったのですがこの曲は私の中で特別です。
投稿: ゆんゆん | 2005/10/03 11:57
ゆんゆんさん、この曲、いいですよね。
よく聞く曲ではありますが、ラフマニノフだと認識したのは、実は今回はじめて(笑)
私もラフマニノフは苦手だと思っていたのですが、これはいいです!
今ちまたで売れに売れているらしい「ベストクラシック100」のうちの1枚に収録されているのですが、この盤のラストがこれ。最後の最後にやられた!って感じで、泣けてしまいました。
こんなしょうもない記事にコメントありがとうございました。
投稿: まゆ | 2005/10/03 19:13