平日の図書館
平日休みというのは、ちょっと得した気分。
午前中からパタパタと用事を済ませて、町の図書館に行く。
平日の午前中の図書館は、予想通り誰もいない。
この図書館は、かつて町役場だったという年季の入った木造の建物。
玄関でスリッパに履きかえて、パタパタ歩く。
一歩踏み出すたびに、床がギシギシ鳴る。
実は、この音が好きなのだ(木造の建物が好きなので)
スペース的にも蔵書量も、図書館というよりは「図書室」という感じ。
その小さなスペースを、独り占めできる快感。
新刊図書の棚でお目当ての本をゲットして、
それから、書架をゆっくりまわって歩く。
すでに3冊抱えているので、これ以上借りる気はないけれど、
せっかくだから、ゆっくり見ていこう。
書架に挟まれて、ほんのり薄暗い空間。
頭の上まで本に埋もれている感覚。
うっとり。
管理室からかすかに聞こえる司書さんたちの話し声を耳にしながら、
本の背表紙を眺めていく。
子供の頃読んだ本や、いつか読もうとねらっている本。
話題作だけど、たぶん一生読まないだろうなと思っている本。
世の中にこんなに「本」が出回っていることに、あらためて驚く。
ギシギシと鳴る床の音を聴きながら、本に囲まれてのんびり。
平日休みの、贅沢な過ごし方。
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