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2005/10/13

誰かのために

 昨日の「吹奏楽の旅」スペシャルを見ていて、思い出したことがある。
 もう10年以上前のことだ。

 いつもは地区大会では一校から2チームまで出られたのに(ただし、Bチームは県大会には行けない)、
 その年からいきなり一校1チームになってしまった。
 それを聞いたBチームの3年生は、荒れ狂った。
 地区大会限定でも、試合に出たい。
 決勝でAチームと試合をするんだ。
 そう言ってがんばってきたのに。

 ある生徒は、「やってらんねぇ」と呟いて、出て行った。
 ある生徒は、竹刀を力いっぱい叩きつけた。
 ある生徒は、次の日から部活に来なくなった。
 レギュラーたちも、元気をなくした。

 ひどいことを言ってるのはわかっていた。
 でも、できればサポートしてほしい。
 同級生として。チームの仲間として。
 最後までどうか一緒に、と。

 だんだんと、みんなが部に戻ってきた。
 納得しているわけではない。
 でも、彼らの居場所はここにしかないのだ。

 地区大会前日。最後のミーティング。
 試合の時の仕事の分担。
 いつもなら1年生にやらせるような仕事に、
 試合に出られない3年生がすべて立候補した。
 「俺たちにやらせて」「選手のために何かしたい」
 ・・・私は、泣きそうだった。
 その言葉に感謝したし、そう言えるようになった彼らが誇らしかった。
 
 こいつらのためにも、勝たなきゃいかん!!
 レギュラーの気持ちにも火がついた。

 結局、地区大会で圧勝したチームは、県大会も制覇。
 念願の全国大会へ駒を進めた。
 今思い出しても嘘のような快進撃だったが、
 その原動力は、あの時サポートにまわってくれた3年生の思いだった。


 才能があっても、素質があっても、それだけでは手に入れられないものがある。
 人と人との関わりの中でしか得られないもの。
 誰かのために、という思い。
 それゆえに生まれる絆。それゆえの強さ。
 昨日の「吹奏楽~」は、そこを切り取って見せてくれた。
 だから、私たちは涙するのだと思う。

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