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2005/11/08

20人のハーモニー

「あんたたちがその程度の気持ちで歌うんなら、
 私はこれ以上指揮したくない。」

そう言って指揮台からさっさと降りた。
それが昨日。
音楽会の前日。
最後の練習でのこと。

ちゃんと歌ってはいる。
ものすごくうまいわけではないけれど、
とにかく一生懸命、ごまかさずに練習してきた。
そんなことはわかっている。
でも、何かが足りない。

少ない人数で、男女のバランスもものすごく悪くて、
悪戦苦闘してきた。
何回も崩壊しそうなピンチはあったけど、
それを自分たちで乗り越えてきた。

誰かが、じゃない。
私が、でもない。
彼らが、自分たちの力でつくってきた合唱。
その「誇り」が感じられない。
小さくまとまった合唱なんか聞きたくない。
これだけがんばってきた自分たちの思いを、
聴いてる人に伝えようとしろよ!

形のないものを創る苦しさ。
人の声という、もっとも不安定なもので創る大変さ。
だけど・・・
人の歌声は、もっとも豊かな楽器でもあるのだから。
この20人だからこそ創れるハーモニーを探してきたんじゃないか。

「聴かせたいです」
「伝えようという気持ちで歌います」
「『すごい!』と言わせたいです」
「ほかのとこに負けたくないです」
「自分たちらしい合唱をします!」
口々に言いながら私を見る、四十の瞳。
「・・・じゃあ、やろうか」

紡ぎだされたハーモニーは、さっきとは何かが違った。
そう、それだよ!


今日の音楽会。
みんな緊張してたけど、歌ってる顔は、笑顔だった。
そんな君たちを、私は誇りに思うよ。

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