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2010/10/10

息が足りない

  手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が

今朝、朝日新聞の「惜別」欄で、この歌を見つけた。

この夏、64歳で亡くなった歌人・河野裕子さんの最後の歌だという。
死の前日、苦痛を訴えた河野さんの手を、ご主人が握ると少し眠れた。
目を覚まし、かすれた声で詠んだのが、この歌。

病床にあっても歌を読み続け、もうろうとした意識の中でつぶやく歌を、家族が書きとったそうな。
ティッシュの空き箱にまで歌を書きつけていた、と。
新聞記事はこう結ばれている。

「歌うことが生きることだった。」

息が足りない・・・という言葉にこめられた歌人の思い。
死に瀕して、言葉にならぬ思いを、5・7・5・7・7の調べにのせて紡ぎあげる、その業ともいうべきすさまじさ。
その、見事さ。

生きるということ、その意味を考えずにはいられなかった。

   一日に何度も笑ふ笑ひ声と笑ひ顔を君に残すため     河野裕子

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