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2016/12/20

真田丸まとめ~ヒーロー不在の物語~

 完全無欠の人間はいない。
 非の打ちどころのない人間なんていたら、気持ち悪いじゃないか。
 とはいえ、どこか欠けたところがあるからこそ、「完全なる者=ヒーロー」に私たちは憧れる。
 物語を創作していくと、ついそういうヒーローを登場させたくなってしまう。

 何かあると、颯爽と現れ、物事を解決してくれる。
 やることなすこと、常に正しい(間違っているのは、周りの人たち)。
 老若男女、誰にでも好かれ、愛される。

・・・こういうパターン、今までの大河で、けっこうあった気がします。
でも、大河の主人公だって、間違うこともあるでしょう?
うまくいかなくて悩んだり、考えて考えてやったことが裏目に出たり。
そういうことって、あるでしょう?
だって、人間だもの。
私は、「○○さま(主人公)のやることはすべて正しい」的なドラマが嫌いで、
そういうの見ると、サーっと冷めちゃうのですが、「真田丸」は違いました。

誤解を恐れずにあえて言うなら、

  誰一人、かっこよくない!!

つまり、ヒーロー不在なのです。
主人公にしてからが、人の良さだけが取り柄の源次郎。
彼は、いろんな人に振り回されて右往左往してるし(父に振り回され、秀吉に振り回され、五人衆に振り回され)。
昌幸も、信幸も、ラスボス・家康も、上杉も、北条も、とにかく、みんなみんな、かっこ悪い(笑)
先を読み損じたり、貧乏くじを引かされたり、脅えたり、泣いたり・・・とにかくもう、みんな人間くさい。
というか、人間なのです、みんな。

だから、迷うし、へこみもするし、躍り上がって喜ぶこともあれば、激怒することもある。
私たちとなんら変わらない人間たちが、一生懸命己の宿命に生きた道筋が、いわば「歴史」なのだと、
「真田丸」を見ていて、つくづく感じたことなのです。


というわけで、当然、ヒロインも不在でした。
いや、一応、きりちゃんだとは思うんですが、これだけ毀誉褒貶の激しかったヒロインっています?(笑)
源次郎とは「くされ縁」って、あんた・・・(笑)
主人公と相手役の関係を「くされ縁」の一言で切って捨てるなんて、さすが戦国のヤンキー!(笑)
でも、そういうのが、不思議とすとんと胸に落ちるんですよね。
素敵な女性陣もたくさん出ていましたが、いわゆる「ヒロインの定型」にはまるのは、一人もいなかったもんなあ。


そう、「真田丸」は、人間を型枠にはめ込むようなことは絶対にしませんでした。
だから、役者さんたちの演技も本当に生き生きしていたし、
そこから伝わってくるエネルギーが、私たちに教えてくれていたと思います。

歴史は、過去の事実ではなく、人間たちが生きた証なのだ、と。

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コメント

 まゆさん、とても、素敵なまとめをありがとうございます。

 いい人とか悪い人ではなく、「間の悪い人」豊臣方に一杯いましたね。
 桐の付く人とか、大野何チャラさん達(三人ともそうですね!)、でも決して悪気にしてる訳じゃない。そういう役回りだっただけだ、と。本来なら、そこに居るべきでない人が居たから(早蝉の様に)から、そうなったのだ、と。
人生って実力だけじゃなく、運とか、況に左右されるだろうし、環境が人を作るという事があります。臆病で戦嫌いだった家康が天下取りを果たしたのも、信繁が名将真田幸村になったのも、あくまでも行きがかり上だった。これも、実にいいですね。
 そうした卓抜な人間ドラマだから、泣かせられるし、リフレインして見たくなります。内記さんや作兵衛さん、三十郎、佐助・・・。皆、それまでの人間らしい営みや悩みや失敗を見ているからこそ、親近感がわくのです。例を挙げれば、内記が、大助に囲碁で勝って喜んでいたり、雁金踊りで燥ぎまくる姿を見てるから、あの亡くなり方に涙するのでしょうね。
 もう、暫く、しっかり伏線を拾う作業で楽しみたいです。(結構、ロスなんですが)

 ちょっと、気になる事が一つあります。
 片桐且元さんは夏の陣の後、すぐ亡くなるんでしたよね。(有働さんにナレ死された)
 北の政所さんの出したお茶に何か入ってた??って事はまさか、考え過ぎかしら。

まさに「ヒーロー不在の物語」でしたね。
終わってみれば、信繁の視点を通してみた群像劇というか・・・。
総集編は永久保存だなと、思っています(笑)
感想や感動を文字に表し伝えるのは苦手ですが、そのもどかしさを、
まゆさんの「空と海と青」は解消してくれました。
一年間ありがとうございました。
また来年も、いろいろお話しましょう。良いお年を~(^^)/

訂正です↑
「空と海の青」でした。「と」が多い(・_・;)
ごめんなさい。

まるさん、いつもありがとうございます。

みんな、普通の人間なんですよ。
まあ、人よりちょっとホニャララ・・・というところはあるかもしれませんが(笑)
長所もあれば、短所もある。
あたりまえの人間として描かれているから、共感できる。

私の中で、それを一番象徴してるのは、家康の伊賀越えなんです(笑)
あれがあるから、内野家康は嫌いになれませんでした。

それから、兄上ね。
パッパにも騙され、「黙れ小童!」さんざん言われて、イマイチしまらない兄上が、
あの「犬伏」の決断をするんですよ。
なんて立派になって・・・という(笑)
そして、最終回のラストシーン。
兄上、すっかり成長して・・・と、うるうるでした。

完璧じゃない人間だから、成長する姿が見られる。
で、成長したかと思うと、意外と素は昔のままだったり(きりを前にした源次郎のように)。

そういう血の通った人間ドラマを、一年間楽しませていただきましたよ(しみじみ)。

一応、「まとめ」は私の中では三部構成の予定です(えらそうに言うほどのことでもないですね、すみません・・・)。
よろしければ、もう少しだけおつきあいくださいませ。

ひなたさん、コメントありがとうございます。

おっしゃるとおり、このドラマは、信繁を軸にした群像劇だったと思います。
信繁を演じた堺さんが、「軸」としての役目を、ぶれずにやり通したことが、
このドラマの成功の大きなカギだったのではないでしょうか。
(そして、もう一つの「軸」は内野さん演じる家康だったと思います)

自分の感じていることがうまく言葉にならなくてもどかしいのですが、
今書いておかないと!という、妙な使命感に燃えて(笑)書いています。

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