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2002年9月15日 (日)

クロス・ファイア(上・下)」

26「クロス・ファイア(上・下)」宮部みゆき   光文社文庫   ★★★★

 「あたしは装填された銃だ」……念力放火能力者(パイロキネシス)・青木淳子は、その能力を正しい方向で使おうとして生きてきた。そして、法の網をかいくぐって生きる残忍な犯罪者たちを処刑していく。
 かつて「燔祭」(「鳩笛草」所収)で登場し、そのまま姿を消していた淳子。「クロスファイア」では、淳子の側から物語が描かれ、その内面に踏み込んでいく。
 宮部みゆきは、超能力を一つの特長として描く。だから、超能力者は必要以上に苦悩したりせず、むしろその能力とうまくつきあって生きていこうとしている。だから、淳子がかかえる孤独感や悩みは、超能力者でない私たちのそれと、どこかシンクロするのかもしれない。
 この世に絶対的な正義などない。けれど、正義は確かに存在するのだ。

ふく > 「火車」のような社会派チックなものも悪くないですが、僕はこういうモノの方が好きです。怒涛の上巻に比べて、下巻が少々パワーダウンした感があったのが残念だった覚えがあります。 (2002/09/16 15:55)
まゆ > たしかに、後半は淳子の内面の孤独や浩一との関わりの方に重点がいって、前半のジェットコースターのような展開とは趣が異なる感じがしましたね。宮部さんのはどのジャンルも大好きです。 (2002/09/16 18:14)
さくら > 私は先に「鳩笛草」を読んでしまっていましたので、淳子の孤独感が二乗された感じでした。 (2002/09/17 09:02)
まゆ > 「鳩笛草」の淳子はひどく傷ついたまま消えてしまうので、すごく気になっていたんです。「クロスファイア」のラストもやりきれないものがありましたが。 (2002/09/18 23:24)

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