« もういちど走り出そう | トップページ | 新耳袋 現代百物語 第八夜 »

2003年7月 2日 (水)

幻色江戸ごよみ

255「幻色江戸ごよみ」宮部みゆき   新潮文庫   ★★★★

不器量で大女のお信に縁談が持ち込まれた。相手は評判の美男子で、しかもお信の器量にほれ込んでいるのだという。初めは信じようとしなかったお信だが・・・。(「器量のぞみ」)
 江戸の市井に生きる人々の哀歓を、四季折々にたどる十二の物語。

 いちばん好きなのは「器量のぞみ」。美形ぞろいの一家に嫁いだ醜女のお信が、本当に幸せになれるのかというのがテーマ。宮部さんらしい展開で、お気に入りの話です。
 初読のときから印象的で、でもやりきれない思いにとらわれたのが、最終話の「紙吹雪」。幼い頃無理心中から生き残り、母の恨みを晴らすためだけに生きてきたおぎんの姿は、あまりにも哀しかったです。
 名も無き人たちの生きざまを切り取って見せてくれるこの短編集は、なかなか読み応えがあります。

流歌 > 私、宮部さんの時代ものでは今のところこれが1番好きなんです。私は「紙吹雪」が1番好きです。もう何度も読みすぎて、頭の中で映像が浮かぶ位思い入れがあるんです。あとは「紅の玉」「庄助の夜着」が好きです。 (2003/07/03 08:09)
ざしきぼっこ > 私も「器量のぞみ」が大好きです。自分の幸せを守るか義妹たちの幸せをとるかを突きつけられたお信の、力強さや女らしい想いが伝わって、傑作だと思います。 (2003/07/03 09:40)
まゆ > 流歌さん、「紙吹雪」はあまりに衝撃的で、なんだか怖いような気さえします。おぎんの散らす紙吹雪が見えてくるようで、傑作だと思いますが。
ざしきぼっこさん、「器量のぞみ」はお信の心の揺れにはらはらさせられますが、最後がほんわかしていていいですね。十二編のなかで、数少ないほっとする話でした。
(2003/07/03 22:25)

« もういちど走り出そう | トップページ | 新耳袋 現代百物語 第八夜 »

宮部みゆき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/92733/16820280

この記事へのトラックバック一覧です: 幻色江戸ごよみ:

« もういちど走り出そう | トップページ | 新耳袋 現代百物語 第八夜 »

2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

カテゴリー