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2006年2月17日 (金)

エンド・ゲーム

941「エンド・ゲーム」恩田陸   集英社   ★★★★

 裏返されたら、どうなる?・・・「あれ」とずっと戦いつづけてきた瑛子と、娘の時子。ついに瑛子が倒れた時、最後の「一人」になった時子は、とうとう一族に連絡をとる。その結果、時子は「洗濯屋」火浦と出会った。

 常野物語3作目は、「オセロ・ゲーム」続編です。あれは、「光の帝国」の中でも異質かつ強烈な印象があり、あまり好みじゃないけれど妙に気になる話でした。今回は、母の瑛子が深い眠りについてしまうところから物語がスタートします。
 時子が幼い頃に「裏返され」てしまったらしい父親。その後、一人で戦いつづけた瑛子。そして、とうとう「あれ」が見えるようになってしまった時子。一族内の婚姻はタブーという不文律をやぶったために、常野と距離を置いて暮らす拝島家の物語。
 前作「蒲公英草紙」が、人の心のものすごく純粋な部分・・・きらきらと光り輝くような部分を描いたのに対して、こちらは不安と孤独にさいなまれる、ある意味醜い部分にスポットが当たります。正直、「これが常野物語!?」と思いながら読みました。
 けれど、やはりこういうサイドがあって、「蒲公英草紙」の世界も成り立つのだろうな、と。美しいものだけでは成立する世界などないのだから。
 それでも、いつもながら活字だけで緊張感や恐怖を生み出す筆力はさすがだし、幕切れ近くには小さな救いもあり、未来への不安をはらみつつも、そう悪くない気分で読み終えました。
 ただ、物語世界は理解しきれない部分があります。恩田さんの中では世界観が出来上がっているのでしょうけど。それこそ、何度も「裏返され」た気分です。もう一回読んだら、少しはわかるかなあ。

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コメント

こんにちは~お久しぶりです♪

>「これが常野物語!?」
そうそう、そんな感じでした。
中盤まではなかなかスリリングで面白く感じたのですが、徐々にダメでした~
一体どういうこと??何なの??ばかりでスッキリできず。

常野の話は好きなので、また違った形の続編が読みたいものです。

投稿: hito | 2009年7月 6日 (月) 16時13分

hitoさん、来てくれてありがとうございます。
そうなんですよ、あまりにダークで難解で…。でも、きれいな世界と表裏一体という気がするのですよね。いつか、スッキリするラストを書いてほしいです。無理かな?

投稿: まゆ | 2009年7月 6日 (月) 20時14分

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