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2010年12月19日 (日)

深川にゃんにゃん横丁

1633「深川にゃんにゃん横丁」宇江佐真理   新潮社   ★★★★

野良猫がたくさんいるため「にゃんにゃん横丁」と呼ばれる一角にある裏店・喜兵衛店。その大家をまかせられている徳兵衛と、長屋の住人おふよ、自身番で書役をしている富蔵の三人は深川育ちのおさななじみ。もはや五十路の彼らだが、長屋の住人たちの起こす事件に振り回され・・・。

宇江佐さんお得意の、江戸の人情話の連作です。猫好きなもので、このタイトルにずっと惹かれていました。柴田ゆうさんの絵がかわいくて素敵です(「しゃばけ」シリーズの方です)。

裏店なので、もちろん裕福な人はいないし(あ、一人いたか)、酒飲んで暴れる亭主や、若くして所帯をもったものの女房に浮気される男とか、現代にもいそうなろくでもない住人たちがわんさか。大家の徳兵衛はそれに振り回されっぱなしだし、口が達者で気の強いおふよはどこでも言いたいことを言い放題で・・・。

せいいっぱい生きていてもどうにもならないこともあるし、自分のしたことの報いがわが身に返ってくることもある。時代が変わっても、人の人生の哀歓は変わらない・・・という、その普遍性がしみじみと伝わってきます。そういうことってあるよねえ、うまくいかないのは自分だけじゃない・・・と、思わずうなずいてしまったり。宇江佐作品の魅力です。

もっと猫が大活躍するかなあと期待してましたが、思ったほどは・・・でした。ちょっと残念。

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