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2011年12月26日 (月)

第二音楽室

1802「第二音楽室」 佐藤多佳子   文藝春秋   ★★★★

学校の鼓笛隊のオーディションに落ちて、ピアニカ担当になってしまった六人は、放課後、誰も使わない第二音楽室に集まるようになった。もちろん、練習なんてする気もなく、遊んでいたのだけれど・・・。

「School and Music」シリーズ。「第二音楽室」「デュエット」「FOUR」「裸樹」の短編・中編4作が収録されています。

学校と音楽と・・・しばりはそれだけなんですが、これほどいろんなバリエーションが生まれるものなのですねえ。このほかに「聖夜」もあるし、佐藤さんにはあと2つのアイディアがあるとか。うーん、すごい。

私の好みは「FOUR」です。全く何のつながりもなかった四人が、リコーダーのアンサンブルをすることになるという話。まず、リコーダーがこんなに多様で、それだけでアンサンブルができるということに驚いたし(リコーダーやってる方、ごめんなさい)、そこに微妙な恋愛がからんできたりして、かなり好みでした。なんかズレてる西澤くんがお気に入り(笑)

ただ、心に引っ掛かったのは「裸樹」でした。中学でささいなことがきっかけでいじめにあい、不登校になった主人公が、高校で軽音部に入り・・・という話。彼女が、人に嫌われないように、人の役に立とうと、必死になる姿が痛々しくて。でも、この感じ、わかるなあ・・・と。結局は、自分が一番やりたいことをやるのがいいのだけれど。それが難しいという人だっているのですよねえ。

音楽との関わり方は、人それぞれ。でもやっぱり、音楽っていいよね、と思える一冊です。

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コメント

>学校と音楽と・・・しばりはそれだけなんですが、これほどいろんなバリエーションが生まれるものなのですねえ

ほんとですね!
まゆさんのお気に入りは「FOUR」なんですね。
わたしは「裸樹」が一番印象に残っています。
・・・と言いつつ、どの物語もほんとにそれぞれによくて、好きです。

こうなると、『聖夜』のあとがきに書かれていた、まだ書かれていないもう一つの学校と音楽のシリーズ、とっても気になりますね。
いつか読める日を楽しみに待ちたいです。

ぱせりさん、好みだと思うんですけど、「FOUR」の四人の微妙な人間関係みたいなのに弱いんです(笑)
「デュエット」の設定も、けっこうツボでした。
でも、これが教科書に載っていたら・・・授業するの、気恥ずかしいですねえ。
「裸樹」は痛々しかったです。最後はホッとしたけれど。

あと二つあるというアイディア。
どれだけ時間がかかってもいいから、形にしてほしいです。

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