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2012年10月22日 (月)

清須会議

1928「清須会議」 三谷幸喜   幻冬舎   ★★★

織田信長亡きあと、織田家の家督を継ぐのは誰か。そして、天下人になれるのは。織田家の重臣たちが丁々発止のやりとりを繰り広げる5日間。その顛末は・・・。

ずっと読みたくて、でも図書館でもなかなかゲットできず。ようやく読み始めたら、映画のキャストが発表になりましたね。まあ、もともと映像化することを前提として書いているし、明らかに「あて書き」でしょ、これ・・・と思えるところも多々ありましたが。

織田家譜代の家臣で武辺の柴田勝家。成り上がり者で策略家の豊臣秀吉。この二人が織田家後継をめぐって対立し、最終的に秀吉が勝利したことは史実です。その顛末を、いかにも三谷幸喜風に描いた小説。・・・とはいうものの、限りなくシナリオに近いものですね。三谷作品大好きなので、読んでいてもどういう映像になるのかが、目に浮かぶようでした。

しかし・・・こんな笑える話にしちゃいますかね。いや、そうだろうとは思っていましたが。コメディにこだわり続ける三谷さんですが、それって、人間のジタバタする姿ですね。生きるための、ジタバタ。人の姿は笑ってしまうけど、自分もきっと同じようなジタバタをしてる・・・という、照れくささも内包して。

勝家と秀吉を軸にして、丹羽長秀、滝川一益、池田恒興、前田利家、さらに織田家の信雄、信孝、信包、お市、秀吉の家臣・黒田官兵衛(再来年の大河の主役ですね)や妻の寧といった面々のモノローグで話が展開します。

傑作だったのは、文官の前田玄以。この人が会議の仕切り役で、記録者。前田玄以による家来衆への「朝の訓示」に笑ってしまいました。いるよなあ、こういう人。

やっぱりこれは映像で見たい作品です。舞台でもいけそうだけど。映画のキャスト、お市はもうあの人しかいないでしょう・・・と思っていたら、やはりそうでした。勝家は意外でした。でも、はまりそう・・・。秀吉はもっと意外でしたが、よく考えてみたらこれもはまりそう・・・。楽しみです。

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三谷幸喜」カテゴリの記事

コメント

まゆさん、こんにちは。
「素敵な金縛り」の繋がりで、超豪華な歴史絵巻ですね。司馬遼太郎の「新史太閤記」でもこの清州会議は大きなウェイトを占めています。歴史上の人物をどういう配役にするか。脚本家ならずとも、夢想する事かもしれません。
三谷さんは「新撰組!」を見ても判るとおり、既成概念に惑わされないのでしょうね。大泉洋の秀吉は「国盗り物語」の火野正平級のインパクトあり。面白い作品になりそうです。
ただ、小説としては薄い感じがします。
秀吉の五奉行は頭でっかちで評判が悪い。「のぼうの城」でも長束正家がぼろかすに描かれていました。前田玄以もこんな感じで笑えるのですが、本人は大真面目なんですよね、きっと。

まるさん、そういえば「金縛り」の彼も、生前の姿で登場するらしいですね(笑)
私はもともと歴女で、戦国時代、しかも織田信長やお市の方、浅井三姉妹に興味があったので、このあたりはまさに守備範囲。
なので、三谷さん描く登場人物の性格が、すごくおもしろかったです。
小説というよりは、映画の下書きという感じでしたが。
映画はオールスターキャストと、三谷さん自身、エッセイに書いてらっしゃいました。楽しみ、楽しみ。

どうも遡ってのコメントすみません。
図書館に予約してたので、かなり待たされました。
まさに映像化前のプロットみたいな感じでしたね。
三谷さん、配役を決めてから書かれた感がありますね。
放映が楽しみです。
>文官の前田玄以
地味なんですが、みょうに印象に残るキャラですね。

ひなたさん、お返事遅くなってごめんなさい。
三谷さんは、劇団時代からあて書きする作家さんだったので、キャストのイメージが強く出ちゃうんでしょうね。
前田玄以はね、1回目より2回目、さらに3回目・・・と、だんだん可笑しくなっちゃうんですよ。
三谷さん、こういうキャラ設定うまいですよねえ。

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