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2015年1月11日 (日)

ビブリア古書堂の事件手帖6

2216「ビブリア古書堂の事件手帖6」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

以前、太宰治の「晩年」を手に入れるために栞子に危害を加えた田中敏雄が、再び現れた。栞子と本を守ろうとする大輔は、自分自身も不思議な因縁の中にとらわれていることを知る。祖父母たちの代に起こった出来事に、大輔たちは翻弄され・・・。

副題「栞子さんと巡るさだめ」

物語は巡り巡って、「晩年」をめぐる最初の事件に立ち戻ります。今回は、太宰尽くし。「走れメロス」「駈込み訴へ」「晩年」を鍵にして、栞子と大輔のつながりの不思議さが明らかになります。二人が出会ったのは、必然であったかのように。そして、栞子の母の素性も・・・。

つきあい始めた栞子と大輔のラブラブぶりはおいといて(笑)、いろんなところに伏線が張られていますので、これから読む方は要注意。いろんな人物が絡んでいて、頭が混乱しましたが、途中でまとめながら進めてくれるので、なんとかついていけました。

ミステリの部分よりも、作者の太宰愛が伝わってくるこの巻。無性に「晩年」を読みたくなってしまいました(十代のころに読んだきり)。我ながら影響されやすい(苦笑)

次かその次の巻で終わりになるそうです。ちょっと寂しいけれど、次の感が出るのを楽しみに待ちます。

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コメント

まゆさん、遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
 今年も宜しくお願いします。

 今回は太宰治。十代の頃、少しはまっていたのですが・・・、今は本当に読まないですね。作家としての才能はあると思うのですが、奥底から滲み出る人間性というのがどうしても受け入れられません。
 それは文章のリズムでも同じです。息せき切った畳み掛ける文体が好きじゃないのです。彼は口述筆記が多かった様ですが、「駆け込み訴え」には特にそれを感じますね。中期の様々な伝承や古典などをリメイクした小説群には名作が多いと思います。初期や亡くなる直前の作品の評価が高い様ですが、彼の作家としての資質は原典を換骨奪胎して作る所にあった様な気もするので。
 あくまでもこれは私の主観です。もし、太宰治のファンの方がいらしたら、ご容赦下さいね。

 もうこのシリーズも終わりが近づいているのですね。今回は太宰をテーマにしているせいか暗いトーンでした。栞子さんと大輔クンが名実ともに素敵なカップルになれる様に・・・。邪悪な意思に左右されない様に祈るばかりです。

 今年もまた、素敵な本の紹介、楽しみにしています。 

まるさん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

さて、「ビブリア~」読まれたのですね。
影響されやすい私は、「晩年」も読んでしまいました(笑)
太宰は・・・稀有な作家だと思います、好きか嫌いかは別として。
十代のころは少しはまりましたが、その後遠ざかってます。
ただ、ここ数年、ちょこちょこ読んでみたりしています。
若い時はおもしろいと思ったものがそうでもなかったりと、
感じ方が変わっているのが楽しかったりします。

>息せき切った畳み掛ける文体が好きじゃないのです
そうですか。
私は嫌いじゃないです。
特に「駈込み訴え」は、けっこう好きです。
太宰も役者にでもなった気分で楽しかっただろうな、と想像したりして。

作者の太宰愛を感じる作品でしたね。(私は若いときに少しかじった程度で全然詳しくないのですが…)それにしてもこのシリーズ、第1巻を読んだときは、こんなに因縁が絡み合う展開になるとは思いもよりませんでした。どんな着地を迎えるのか楽しみです。

EKKOさん、おっしゃる通り、1巻の時点ではこんな展開をするとは思いませんでした。
もっと軽いノリでいくのかと。
栞子さんの巨乳が強調されてたし(笑)
そろそろゴールが近いようですが、どうなるんでしょうね。
楽しみです。

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