« 人形佐七捕物帳傑作選 | トップページ | きのうの影踏み »

2016年1月11日 (月)

名もなき日々を 髪結伊三次捕物余話

2400「名もなき日々を 髪結伊三次捕物余話」   宇江佐真理         文春文庫         ★★★★

伊三次とお文の息子・伊与太は、売れっ子絵師・歌川国直の弟子となる。一方、伊与太の幼なじみの茜は、奉公にあがった松前藩の若殿に好意をもたれ、政争に巻き込まれてしまう。

シリーズ第12弾。「俯かず」「あの子、捜して」「手妻師」「名もなき日々を」「三省院様御手留」「以津真天」の6編。

伊三次夫婦や不破家の子供世代に話の主役が移り、伊三次たちは、気をもみつつ、彼らを見守っています。伊三次たちが血気盛んだった初期の頃を思うと、ちょっと寂しい気もします。が、世の中というのは、こうやって受け継がれていくものなのでしょう。

子供世代も、そうそう順風満帆とはいきません。伊三次の娘・お吉も髪結の修業を始めたりして、それぞれに人生を歩み始めています。その一生懸命さや、思うに任せぬあれこれが、他人事でなく胸にせまります。

でも、何より悲しいのは、宇江佐さんが、もうこの世にいらっしゃらないことです。帯の「追悼」の文字を見るだけで、泣きそうになります。

遺された作品、大事に読んでいきたいです。

« 人形佐七捕物帳傑作選 | トップページ | きのうの影踏み »

宇江佐真理」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/92733/63062276

この記事へのトラックバック一覧です: 名もなき日々を 髪結伊三次捕物余話:

« 人形佐七捕物帳傑作選 | トップページ | きのうの影踏み »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

カテゴリー