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2017年1月 1日 (日)

三鬼

2519「三鬼」 宮部みゆき   日本経済新聞社   ★★★★

三島屋の姪・おちかが聞き手をつとめる<変わり百物語>は、「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」がお約束。今日もまた、抱えきれない思いを語るために、三島屋の黒白の間に客がやってくる・・・。

あけましておめでとうございます。読書始めはこの本!と思って、とってありました。やはり宮部さんの時代小説は読み応えがあります。

「三島屋変調百物語 四之続」は、「迷いの旅籠」「食客ひだる神」「三鬼」「おくらさま」の四編。

一番インパクトがつよくて、やりきれない思いになったのは、表題作「三鬼」。人が生きていくうえで、どうしてこんな思いをしなければならないのか、と。多少の救いがないでもなかったのですが、それでも胸がふさぐような重い話でした。

逆にちょっと気持ちがほっこりするような話は、「食客ひだる神」。ひだる神に憑かれてしまった男の話なのですが、ユーモラスで、ちょっとせつなくて、好きな話でした。

おちかは単に奇妙な話を聞きたいわけではなくて、そこには彼女自身の傷を癒すという目的があったわけで。シリーズが進むにつれて、少しずつ少しずつ、おちかは自分の心を取り戻しているのですが・・・。そんなおちかに、今回、一つの転機が。なんともせつないのですが、それもまた、おちかにとって必要なステップだったのかもしれません。

おちかが本当に立ち直るまで、このシリーズは続くのでしょうか。

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