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2017年2月26日 (日)

遺体 震災、津波の果てに

2543「遺体 震災、津波の果てに」 石井光太   新潮文庫   ★★★★

3月11日。釜石は、町の半分が海に沈んだ。安置所に次々運び込まれる多くの遺体を前に、奮闘した人たちがいた・・・。

いつか読まねばならないと思いつつ、積読していました。どうしても読む勇気が出てこなくて。でも、震災からもうじき6年。そろそろいけるかな、と。

ある遺体安置所に関わった人々の姿を描いた、まさに「渾身のルポルタージュ」。必要以上に筆者が前に出てこず、取材した人たちの有り様を、丁寧に記録したものです。

タイトル通り、遺体にまつわる話なので、やはりある程度時艱が経過した今読むのは正解だったかな、と。この本が出た当時では、冷静に読めなかったと思います。

未曾有の災害に直面したとき、自分も傷つきながら、純粋に人のために動く人たちの姿は尊いと思います。でも、単なる「いい話」ではなく、彼らの葛藤まで記録したことは、有意義なことだと思うのです。

人間は、つらいことを忘れなければ生きていけません。でも、忘れない努力をするべきことも、あるはずです。これが記録された意味を、考えていこうと思います。

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