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2018年4月21日 (土)

2738「嘘」 村山由佳   新潮社   ★★★★

14歳の夏。仲間のために罪を犯した彼らは、一生その秘密を守り抜こうと決める。あれから20年。大人になった彼らは、いまだにあの鎖に縛られて・・・。

久しぶりの村山由佳です。最後に読んだのが2009年! 一時期どっぷりはまっていたのですが、すっかりご無沙汰していました。

中学2年のとき、たまたま同じ班になった美月、秀俊、陽菜乃、亮介。親密度が増し、淡い思いを寄せ合うようになった矢先、起こった事件。そして、許されない罪を犯した彼らは、その秘密を守って生きることに。

生まれ育った環境も、性格も全く異なる四人。十代で彼らを襲った嵐に翻弄されて、その後の生き方まで歪になってしまった彼らに訪れた大きな転機。ドラマティックな展開は、村山さんの得意とするところですが・・・すさまじかったです。

強さももろさも併せ持った美月たちそれぞれの造詣が、とても印象的でした。四人の中で一番嫌なやつの亮介も、なんというか憎みきれず。秀俊への強烈な劣等感とか、想像できてしまうのです。

怒濤の展開ののちに、凪のような穏やかな光景で幕を閉じるのですが、本当にこれで終わりなのだろうか・・・と思わずにはいられません。陽菜乃の中の思いは、本当に封印されるのだろうか。いつか、それがあふれ出す瞬間、また美月も秀俊も、嵐の中に放り出されるのでは・・・。

「過去は、消せない。」 この言葉が重かったです。東野圭吾「白夜行」を思い出しました。

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