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2018年12月31日 (月)

ダンデライオン

2841「ダンデライオン」 中田永一 小学館 ★★★

その日、11歳の下野(かばた)蓮司は20年後の世界にいた。蓮司の前に現れた西園小春によると、2019年の蓮司の意識は20年前に戻っているらしい。20年の時空を超えて意識が入れ替わるのは、事件に巻き込まれた幼い小春を救うため。とんでもない話に唖然とする蓮司だったが…。


2018年ラストは、中田永一。なんかもう、うわー、いかにも乙一じゃん!という感じでした(笑) この言い方は作者には不快かもしれませんが、でも、乙一時代に私が愛してやまなかった要素がたっぷり入ってるんです。

設定はSFだけど、人物の心情の揺れ動きから生じるせつなさが真骨頂。ちょっと頭が混乱しましたけど。未来を知ってしまった蓮司の兄・真一郎が闇落ちしないかヒヤヒヤしましたが、そんなこともなく。とにかく、未来を知った人間がどう生きられるか、蓮司が実に誠実な人間として描かれていました。

ちょっと薄味な感はありましたが、読後感の良さで、今年の読書のしめくくりは上々でありました。

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コメント

まゆさん、今年も(いや、今年こそ…か)よろしくお願いします。

作者・タイトル・想定、読まずにおれない感じですね。
いったい、どこから始まっているんだよ!とか、ツッコミどころはあるけれど、それよりもきれいにつながったstoryがお見事!でした。
ほんと!こういうのを絶妙!というのですね。

また、ぼちぼち読書日記を再開しました。今年は、本のお話をいろいろできたらなぁと思います。

なぎさん、今年もよろしくお願いします。

ああ、乙一だなあ・・・という感じの物語でした。
乙一作品を追いかけて読んでいた頃が懐かしいです。
こういう設定って、理屈を考え出すと頭が爆発しそうになるので(笑)、あまり悩まず、素直に読もうと。
このせつなさ、たまらないですねえ。

専業主婦生活なので、時間はあるはずなのに、なんとなく落ち着かなくて、みなさんのとこにお伺いできずにいました。
今年はぼちぼちお邪魔しますね。

こんにちは~
私も乙一テイストだなぁ~と思いながら読んでました。そして、お兄さんの闇落ち、私も少し心配しました。でも優しい物語で良かったです。本当言うと、私はもっともっと切ないのを期待していたのですが・・・それはわがままな願いなのかもしれないですね。

EKKOさん、乙一を夢中になって読んでいたころを思い出しました。
中田永一名義はとってもホワイト&ソフト&さわやかなテイストで、ブロックでグロいのは山白朝子名義になってるみたいですが、これはなんというか、初期の乙一を読んでるときの感覚に近かったです。
もうちょっとブラックでも・・・と思ってしまいましたが、2018年のラスイチだったので、ハッピーエンドでよかったかも(笑)

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