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2018年12月30日 (日)

ホワイトコテージの殺人

2840「ホワイトコテージの殺人」 マージェリー・アリンガム 創元推理文庫 ★★★★

1920年代初頭。ケント州の小さな村をドライブしていたジェリーは、美しい娘と出会う。彼女が住む白亜荘(ホワイトコテージ)まで送った後、そこで殺人が! ジェリーは、スコットランドヤードの敏腕警部である父のW・Tを呼び寄せるが、次々に明らかになる意外な事実に翻弄され…。


北海道旅行のお供・その2。アリンガム、知りませんでした。すごく、面白かったです。

殺されたのは、隣家に住む男で、これが殺されても仕方ないような悪党。彼に苦しめられていた人間はたくさんいるものの、手を下したのが誰なのか、さっぱりわからない。果たして真相は…というミステリ。

ものすごくオーソドックスなミステリのようでいて、読者を気持ちよく裏切る展開があり、最後の最後でその理由が明かされるに至り、思わず唸ってしまいました。

なんと言っても、W・Tの人物描写がいいのです。いつのまにか彼に共感していて、ノーラにのぼせあがっているジェリーにイライラしたり、「何か」を隠しているホワイトコテージの住人たちの態度をあれこれ深読みしたりしていました。だからこそ、いきなり梯子を外された気がして、驚いたのですが。

人が何を守ろうとするのか、なぜその道を選択したのか、そこに何があったのか…余韻の残るラスト、素晴らしかったです。

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コメント

 まゆさん、寒中お見舞い申し上げます。関東は乾いた木枯らしが吹き荒れています。(こちらとしては寒いので)今年も宜しくお願い致します。

 移動図書館が今年最初に持ってきてくれた本でした。
 アリンガムは日本ではなじみのない作家かもしれませんね。
 「ボーダーライン事件」など短編でも優れた作品がありますね。「ナインテイラーズ」のように、名前だけは知られているのに、翻訳の無かった作家でしたが、東京創元社のお蔭で色々読める様になりました。
 「村の殺人」で「被害者が悪い奴」というのは、それだけで面白いですね。そして、探偵役も魅力的です。恋愛感情とミステリも相反する様で案外、マッチすると思います。結末に関して、伏線がないとか、異論もあるでしょうが、心を動かされるものだったと感じます。

まるさん、今年もよろしくお願いします。
遅くなってごめんなさい。

アリンガムは初めて読みましたが、おもしろかった!
人間ドラマとしても、ミステリとしても、じゅうぶん満足しました。
ほかの作品も読みたいです。
去年から海外ミステリを意識して読むようにしてますが…本が高価なのと、図書館にあまりないのが悲しいです。

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