« 大名倒産 | トップページ | みちくさ道中 »

2020年6月28日 (日)

戦乱と民衆

3056「戦乱と民衆」  磯田道史/倉本一宏/F・クレインス/呉座勇一      講談社現代新書      ★★★★★

国際日本文化研究センターの日本史研究者による一般公開シンポジウム「日本史の戦乱と民衆」をもとにした、民衆を主語とした日本史。


めちゃくちゃ面白かったです。英雄ありきの歴史ではなく、名も無き庶民は戦乱の世をどう生きていたのか?という。今の私にとっては、「そこだよ!そこ!!」というくらい、ツボでした。

倉本先生の「白村江の戦い」、呉座先生の「応仁の乱」、磯田先生の「禁門の変」はもちろんテッパンですが、初めて読んだクレインス先生の「大坂の陣」の話が新鮮でした。オランダ商人や、イエズス会の宣教師の書簡から、当時の大坂や京都の民衆の様子を発掘していくという…。(落城寸前の大坂城に宣教師がいたなんて、知りませんでした)

民衆にスポットを当てた史料なんてないわけですが、さまざまな史料の細部を読み解いていくと見えてくるものがある。また、権力をもつ側が民衆をどう見ていたかというのも。そういうのが現代にどうつながってきているのかも、考えさせられました。

新書ブームで玉石混淆、いろんなものが刊行されている昨今ですが、これは当たりでした。バリバリの研究者たちの論考をこうして読めるのは、とってもありがたいです。



« 大名倒産 | トップページ | みちくさ道中 »

磯田道史」カテゴリの記事

コメント

民衆を主語とした日本史、良いですね!
私もそういうところを知りたい一人です。
今図書館から届いた本4冊を読み終えたら早速予約しましょう。

>落城寸前の大坂城に宣教師がいたなんて、知りませんでした

それも初耳ですが、ついこの間テレビ番組で本能寺の変の時にも宣教師が居たと知り驚いたばかり。宗教って甘い言葉で人だけでなく国家をもわがものにする側面を持っているから手強い相手です。

しずくさん、これマジでおもしろいです。
はっきり言って、「英雄ありき」の歴史観にはうんざりしてまして(苦笑)
第一線にいる研究者の皆さんが、「民衆」という観点で、ご自分の研究成果を語ってくれる。それを、私みたいな素人が新書で入手できる。なんていい時代なんだ!と、感動しました(笑)
おすすめします!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 大名倒産 | トップページ | みちくさ道中 »

2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

カテゴリー