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2020年7月13日 (月)

花嫁のさけび

3064「花嫁のさけび」  泡坂妻夫      河出文庫      ★★★★

映画界のスター・北岡早馬と結婚した伊津子は、世界が一変する。早馬に愛され、豪邸の女主人となり、幸せの絶頂の伊津子だが、前妻・貴緒の影が至るところに現れ…。


泡坂妻夫を読んでいた時期もあったのですが、これは未読でした。予想以上にすごかった…。

何を書いてもネタバレになりそうです。それだけ用意周到に張り巡らされた伏線と、巧みに構成された物語世界。なぜこうなる(あるいは、ならない)?と首を傾げた点も、最後まで読むと「おお!」と納得。無駄は何一つないのでした。

ミステリとしての完成度の高さ。古さを感じさせない物語の展開。読みごたえありました。傑作ミステリの名に恥じない逸品でした。


余談ですが。泡坂ミステリを読み始めたのは、野間美由紀さんがコミック「パズルゲーム☆はいすくーる」に書いていた「のまさんのおすすめミステリ」がきっかけでした。東野圭吾、岡嶋二人、綾辻行人などなど…野間さんの影響で読み始めたミステリはたくさんあります。野間美由紀さんが今年急逝されたのはショックでした…。ご冥福をお祈りいたします。

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コメント

 まゆさん、「花嫁のさけび」素敵な作品ですね。ちょっとだけでなく、「レベッカ」の強い影響を受けていますよね。泡坂さんは、手品のプロで、紋章下絵師という職人さんでもあったし。手品関連の作品集もいいし、「煙の殺意」とか、「乱れからくり」も本当に好きです。
遊びごころがあって、その余裕が好きです。
 野間美由紀さんの訃報には驚きました。
 「パズルゲーム☆ハイスクール」読んでましたよ。光原百合さんの「遠い約束」の挿絵を描いておられたのも懐かしく思い出しました。

まるさんさん、一時期けっこう読んでたんですけどねえ…なぜかこれは未読でした。
もはや「古い」作品なので、あまり期待してなかったのですが、意外なほどおもしろくて。
前半はなかなか事件が起きなくて…と思っていたら、そういうことか!と。
いやもう参りましたという気分でした。
恩田陸の解説を読んで、「そうか!『レベッカ』だ!」と気づきました(遅い)。

野間さんの訃報はショックというか、まだ受け止めきれていません。
「パズルゲーム」も大好きだったし、国産ミステリを読むきっかけは、野間さんだったので…。
光原百合さんを知ったのも、野間さん由来でしたよ。

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