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2020年7月27日 (月)

約束の果て 黒と紫の国

3070「約束の果て  黒と紫の国」  高丘哲次      新潮社      ★★★★

亡父の遺言と、父がかつて異国の考古学者から託されたものを、田辺尚文は不承不承引き受けた。それは、「南朱列国演義」「歴世神王拾記」という、正史に存在しない二つの国の物語。これは偽書か?  虚構か?  遺言の意味と父の意図をよく理解できないまま、尚文は舞台となった地へ向かう。


ファンタジーノベル大賞2019受賞作。

先日、Twitterで、作者インタビューを拝読して、興味をもちました。帯には、「物語れ、新世代。-恩田陸 推薦」。これは、読まねばならないでしょう。

正史に記録のない二つの国の歴史。それが交互に読み解かれていきます。二人の王の出会い。二つの国の戦い。そして…。

最近、いろいろ知りたいことがあって、以前より新書等を読むことが増えているのですが、久しぶりに「これが物語の醍醐味!」と興奮しました。知識を得ること、学ぶことは大事です。しかし、本の世界はそんな狭いものではないし、物語のもつ豊穣な世界を楽しめるのは幸せだなあ、と。

あちこちの描写が苦手だったり(グロいのダメ…)、初めはうまく物語に入り込めなかったりしましたが、最後まで読んで、満足しました。これが、たった一人の作者から生まれた物語世界だということに、あらためて感嘆。すごいなあ。

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