宮尾登美子

2015年2月11日 (水)

藏(上)(下)

2232「藏(上)(下)」 宮尾登美子   毎日新聞社   ★★★★★

新潟の大地主で蔵元の田之内家に女の子が生まれたのは、はげしい吹雪の夜だった。「烈」と名付けられたその子は、成長するにつれ、視力を失ってしまう運命を背負っていた。

もうずいぶん前に一度読んだのです。先日、追悼番組でドラマ「藏」の第一回を再放送していました。それを見たら、どうしても読み返したくなって、図書館で借りてきました。

初めて読んだ時も好きでしたが、再読してさらに心打たれました。

視力を失うも、誇り高く、賢く美しい少女・烈。その叔母であり、育ての母として生きた佐穂。烈の父で田之内家の当主・意造。この三人を軸に、物語が展開します。

まず、烈。初読のときは、彼女に強烈に惹きつけられてしまったものですが、今回はもう少し落ち着いて読めました。大事に育てられたお嬢様なので、我儘なところも多く、なんだかんだ言って我を通してしまうのですが、あまりにも凛としていて、嫌いになれないのです。表面的な強さだけではなく、佐穂の言葉によれば母譲りの芯の強さ、運命に立ち向かっていく強さが烈にはあります。まさに物語のヒロインです。

度重なる不幸と病に気力を失った意造を、烈が立ち直らせるところなど、爽快ですらありました。家の体面にこだわる意造を、古いくびきから解き放ったのは、烈の強さだったのかもしれません。

そして、もう一人のヒロイン・佐穂。姉・賀穂の嫁ぎ先で、姪の烈の世話をし、そのまま終生を田之内家で暮らした女性。賀穂の死後は意造ののち添えになる話もあったのに、それがかなわなくとも、意造への思いを秘めながら、烈とともに生きた「育ての母」。耐え忍ぶタイプの女性なのですが、静かにしっかりと根を張り、家族を支える強さをもった女性です。今回は、その佐穂の存在に惹かれました。

ひたすら烈に寄り添い、意造の母・むら亡きあとは田之内家の奥を采配し、周囲からも頼られ、それでも己の分を超えぬよう気配りし・・・。心穏やかではいられないことも一度ならずあったのに、ひたすら耐え、烈のために生きた女性。初読のときは、佐穂は幸せだったのだろうかとも思ったのですが、今読んでみると見事な生き方だったと思えるのです。

上下巻でしたが、今日一日で一気読み。でも、じゅうぶんに堪能いたしました。

2015年1月31日 (土)

平家物語の女たち

2226「平家物語の女たち」 宮尾登美子   朝日新聞社   ★★★

「宮尾本 平家物語」は、どんな思いで書かれたのか。作者の情熱をあますところなく語った随筆。

宮尾登美子さんが亡くなりました。追悼の意味で何か読もうと思ったのですが、気軽に読めるものってあまりないので・・・図書館でこれを借りてきました。

えらく苦労して読んだ記憶がある「宮尾本」ですが、作者の並々ならぬ思い入れがあっての作品だったということが、よくわかりました。というか、宮尾登美子というのは、そういう作家なのですね。どうしても書きたいという強い強い思いがあってこそ、書くことができる。小手先でチャチャッと書くなんてことはありえない。全身全霊で書く。だからこその名作ぞろいなのでしょう。

「宮尾本」では、「平家物語」の女性たちを描きたいという思いが強かったようで、特に清盛の妻・時子と、知盛の妻・明子(あきらけいこ)には、かなり思い入れがあったそうです。どうりで、この二人はかなり書き込んであったはずです。もっとも、私もこの二人はお気に入りなので、読んでいてすごくのめりこみました。

都落ちした平家の女性たちは、きっと着の身着のまま、お風呂にも入れなかったのではと想像するあたりは、さすが女性の視点。読みながら、私もあれこれ想像してしまいました。

先日、NHKの追悼番組で「藏」の第1回を放送していました。あれを見たら、俄然「藏」を読み返したくなってきました。借りてこようかな。

2013年1月 1日 (火)

宮尾本 平家物語 四 玄武之巻

1954「宮尾本 平家物語 四 玄武之巻」 宮尾登美子   朝日新聞社   ★★★★

幼帝を奉じて都落ちした平家は西国をさすらい、源氏との戦に身を投じる。帝をお守りする一門の女性たちも、戦禍に巻き込まれていく。栄華を極めた平家が滅びたのち、最後にほほえむひととは・・・。

ようやく、読み終えました。不本意ながら越年してしまいました。やれやれ。

あとがきによると、連載当時から「むずかしい」「長すぎる」という声があったとのこと。実際、その通りです。こんなに読むのに苦労したのは久しぶり。なんたって、読んでも読んでも進まない(苦笑) それが4冊。

作者は、「平家物語」を千人の人間ドラマとして描こうとしたとのこと。なるほど、それならば長くなるのは当然で、これでも足りないくらいでしょう。私が読んでいても、二位尼時子や知盛の妻・治部卿局明子についてはかなり書き込まれていましたが、物足りなさが残った人物も少なくなかったです。

また、登場人物が多いために、出自や人間関係などが非常にわかりにくく、巻を追うごとに混乱するようになったのも事実。

ただ、考えてみれば、「平家」というのは、それだけ膨大なものを内包した物語なのだということです。朝家、摂関家をはじめとする貴族、平氏と源氏に象徴される武門、名もなき庶民・・・時代の大転換点と災害が相次ぐ混迷の世を生きた人々を描くのは、とうてい一人で為し得ることではなかったのではないか、と。

しかし、この時代は難しいです。いろんなものが入り乱れていて。朝廷のことも、武士のことも、両方の知識が必要で。大河ドラマ「平清盛」と同時進行で読めたのは、ラッキーでした。でなければ、第1巻でお手上げだったかもしれません。

また、作者はできるだけ原典の文章の味わいを残すように書いたとのことですが、それは随所に感じました。「平家物語」の良さは、なんといってもあの文章です。それを生かし切った労作には頭が下がる思いです。

というわけで、2013年の読書日記もスタートしました。今年もよろしくお願いします。

2012年12月18日 (火)

宮尾本 平家物語 三 朱雀之巻 

1950「宮尾本 平家物語 三 朱雀之巻」 宮尾登美子   朝日新聞社   ★★★★

清盛が敢行した福原遷都は、人々に受け入れられず、心ならずも京に都を戻すことに。地方では反平家ののろしが上がり、平家は富士川の戦いで、戦わずして敗北する。平家の落日が始まったその頃、とうとう総帥・清盛が病に倒れ・・・。

ちょうど、大河ドラマの進行とシンクロするように読んでいます。狙ったわけではないのですが。

第三巻は、還都から始まり、源平の合戦(富士川、倶利伽羅峠など)、そして清盛の死、平家都落ち前夜まで。

ドラマもそうなのですが、このあたりは読んでいてつらいです。以前は「平家物語」は、源氏目線というか、平家に批判的な感じで読んでいたので、あまり気にならなかったのですが・・・。大河ドラマで松ケン清盛に情が移ってしまい、本を読んでいても悲しい気分になってしまいました。

しかし、清盛の三男・宗盛は、何を読んでも情けない人物として描かれますね。ここまでくると、気の毒なような。

平家一門も清盛世代の孫たちやその嫁が登場して、もう誰が誰やら(苦笑) とにかく、あまり深く考えず、ひたすら読んでいます。

そして、おもしろいのだけど、読んでも読んでも終わらない・・・。残すはあと一巻。今年中に読み終えるのが目標なんですが・・・できるかな。

2012年11月29日 (木)

宮尾本 平家物語 二 白虎之巻

1944「宮尾本 平家物語 二 白虎之巻」 宮尾登美子   朝日新聞社   ★★★★

保元・平治の乱を経て、平氏の権力は揺るぎないものに。清盛の妻・時子の異母妹・滋子は後白河院の寵愛を受け、その子・高倉天皇のもとに、清盛の娘・徳子が入内。さらに、徳子が皇子を産むにいたって、平氏の栄華もここに極まれりと思われた。しかし、平家に対する反感も強まり、後白河院との対立や以仁王の乱が都を騒がすことに。そして、清盛は万人の反対を押し切って、遷都を断行するが・・・。

1巻は清盛サイドの視点が多かったような気がしますが、こちらは時子サイド・・・女人たちの動向が多かったようです。

実際、平家の繁栄には女性の存在は欠くことができず。姻戚によって網を広げるように政界につながっていく様子は、現代にも通じるもので、昔も今も同じ・・・と感じました。

建春門院滋子という人は、実に存在感のある人で、この人なくて平家の繁栄はありえなかっただろうと思われるのですが、そのわりに一般には知られていない人です。私も、永井路子さんの著作で初めて知ったくちですが。大河ドラマでは、成海璃子ちゃんが演じていました。天パーで、自分をしっかりもった、人におもねることをしない凛とした女性でした。

歴史の表舞台を走り回る男性陣も大変でしょうが、正史に名を残さぬ女性の戦も本当に命がけ。・・・そんな思いをあらたにしました。

しかし、登場人物が非常に多く、混乱します。人物表がついているけれど、これは必需品ですね。要するに「平家物語」は、特定の個人が主人公というのではなく、群像劇であり、叙事詩なのですね。「宮尾本」は、かなり人物の内面に切り込んでいきますが、それでも「平家」の基本線は保たれている、といったところでしょうか。

以仁王の乱では、高校の授業でやった「橋合戦」の場面があって、懐かしさにうわあとなってしまいました。現代語に訳されていますが、原文の軽妙なリズムはじゅうぶんに生かされています。やはり、「平家物語」はおもしろい。

2012年11月19日 (月)

宮尾本 平家物語 一 青龍之巻

1941「宮尾本 平家物語 一 青龍之巻」 宮尾登美子   朝日新聞社   ★★★

平清盛。白河院の子ながら、平忠盛の第一子として育てられた彼は、保元・平治の乱を経て、武家として初めて三位となる。一門をまとめながら、この世の頂に登ろうとする清盛の目に映るものは・・・。

「義経」の原作、でしたね。当時読みたいと思いながら、なかなか縁がなく、「平清盛」を見ながら読むことに(笑)

結果として、「清盛」見ててよかったです。人間関係複雑すぎ。特に王家や摂関家、わけわかりません。ドラマの基礎知識があったので、役者さんの顔を思い出しながら、なんとかついていきました。でなければ、途中で迷子になったかも。

清盛の少年時代、待賢門院璋子への初恋から始まって、清盛が三位にのぼるまで、が第一巻。かっこいいだけでない清盛の姿がなかなかおもしろかったです。「平家物語」は壮大な叙事詩であるとともに、数多の登場人物の人間ドラマであり、極楽往生譚でもあるわけですが・・・「宮尾本」は、やはり人間ドラマとして構成されています。ただ、登場人物多すぎて、話があっちこっちいくのが、しんどいですが。

まだまだ序の口なので、これからが楽しみです。

ちなみに、「平清盛」は、コンプリートで見てます。視聴率は下がりまくりなようですが・・・おもしろいと思うんだけどな・・・。最近の清盛は、暴君と化してますが・・・。

2008年1月16日 (水)

天涯の花

1241「天涯の花」宮尾登美子   集英社   ★★★★

 捨て子だった珠子は、養護施設で育った。やがて中学卒業と同時に、剣山の神社の宮司の養女となる。人の訪れも少ない山での静かな暮らしは、想像以上に珠子の性に合った。しかし、山で遭難したカメラマン・久能を助けたときから、珠子の平穏な生活は一変する。

 ずっと読みたいな~と思っていた物語です。宮尾作品は読み流すということができないので、ずっと二の足を踏んでいましたが、やっとチャレンジできました。

 時代は昭和三十年代後半。舞台は徳島の剣山。タイトルの「天涯の花」とは、剣山だけに咲くキレンゲショウマのことですが、うつくしい心根をもって成長した珠子のこととも思えます。珠子が養女となり、山の暮らしになじみ、初めての激しい恋を経験し、やがて自らの生きる道を見出すまでの四年間を描きます。

 「女の一代記」を描くのが得意な宮尾さんには珍しく、珠子二十歳の時点で物語は終わります。それは、「この先珠子は読者を裏切ることはあるまい」という、作者の確信によるものだったようです。たしかに、珠子の人生はまだまだこれからなのですが、幕切れはいっそ清々しく、彼女がこれからもまっすぐに生きていくのだろうなと思わせられます。

 捨て子だ、施設育ちだということに傷つきながら、ひねくれることなくまっすぐに育った珠子。彼女には、野の花を愛でながら暮らす霊峰での生活は、ひどく似つかわしいものでした。そんな珠子が身元もはっきりしない久能に恋をして、養父を捨てて山を降りようと思いつめるさまは、圧巻でした。そして、久能が山を去ってからの珠子の苦悩も。久能はもう戻らないと思い定め、典夫との結婚を考えるくだりも、ものすごくリアルで・・・。きれいごとではなく、人の心の揺れ動くさまを描ききる宮尾さんの筆に圧倒されました。

 今日で冬休みも最終日。最後にいい読書ができました。

2007年12月17日 (月)

篤姫の生涯

1225「篤姫の生涯」宮尾登美子   NHK出版   ★★★

 江戸城最後の主となった天璋院篤姫。彼女の数奇な運命と、凛とした生き方をていねいに描いた評伝。

 「風林火山」も無事に終わりましたね。私はラスト3回くらいしか見ていませんが(武田信玄、どうも好きになれなくて)。山本勘助の内野さんは熱演でしたね~。

 さて、年が明ければ「篤姫」です。宮尾登美子さんの「天璋院篤姫」を読んで以来、篤姫の人となりにほれ込んでいるので、これが大河ドラマにというのは、非常にうれしかったです。宮崎あおいちゃんがどう演じてくれますやら。

 で、こちらは小説ではなく、評伝。篤姫の人生をわかりやすく丁寧に説明してくれています。宮尾さんご自身が篤姫に惚れこんでいるのが、ひしひしと伝わってきます。

 価値観は時代によって移ろうものだから、篤姫のものの見方・考え方すべてに共感できるわけではないけれど。幕末という激動の時代に、自分の考えをしっかりもって生きた女性が(しかも、江戸幕府の束ねとして!)いたということに、本当に感動してしまいます。

 幕末ものの大河は視聴率があがらない・・・という話があるらしいですが、「篤姫」はどうなるでしょう。私は楽しみにしています。

2006年12月31日 (日)

天璋院篤姫(上・下)

1062「天璋院篤姫(上・下)」宮尾登美子   講談社文庫   ★★★★

  薩摩藩主の一族から、島津斉彬の養女となった篤姫は、学問好きで、「これが男ならば」と親を嘆かせるほどの度量もあった。そこを買われて、第十三代将軍家定の御台所となる。義父のため、日本のためと気負って輿入れした篤姫であったが、大奥のしきたりは厳しく、夫家定も病弱で、夫婦の語らいも思うに任せない。
 二年もたたぬうちに家定が急死。新将軍家茂のもとには、皇妹・和宮が降嫁する。大奥三千人を統べる篤姫は、御所風を押し通す和宮と分かり合おうと努力するのだが、事はそう簡単には運ばない。やがて、時代は急展開し、とうとう「瓦解」の時がやってくる。

 本プロのみなさま。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 正月早々高熱でダウンしまして、すっかり寝込んでおりました。ようやく熱が下がったので、復活です。年末年始に読んだ本、少しずつアップしていきます。

 さて、昨年末最後に読んだのがこれ。来年の大河ドラマ原作ですね。
 私が初めて読んだ宮尾作品で、当時ものすごく衝撃を受けたものです。たぶん、20年ぶりくらいで読んだのですが、やはり私も年をとったのだなあと再確認しました(笑)
 初読の時は、数奇な運命に翻弄されつつ、凛とした姿勢を崩さなかった篤姫の姿にただ感動し、「かっこいい!」と憧れたものです。いわば篤姫の強さに惹かれて、そこのみが印象に残っていました。
 再読してみて、篤姫の迷いとか、怒り、妬み、そういうものがけっこう書かれていたことにまず驚きましたし、人として当然の負の感情に、とても共感できました。その上で、感情に流されないように自分を制御しようとする意志の強さと責任感には舌を巻きました。また、和宮に何度失望しても、まだ信じようとする純粋さや、多くの人に慕われたそのまっすぐな気性は、やはり素敵だなあとあらためて感じました。
 幕末。時代は、「男」を中心に動いていました。その渦中で、コマとして利用されながら、その運命を嘆くでもなく、ただ流されるでもなく、自分にできることに対してひたむきに向っていった女性がいたのだということ。その価値の大きさを、私たちはもっと実感すべきなのだという気がしました。ならば、今、もっと自由に生きられる私たちは、果たして篤姫ほどに自分の人生を生きているだろうか、ということも含めて。
 来年の大河で、いったいどういうドラマに仕上げてくれるのか、楽しみです。徳川慶喜とか、篤姫に嫌われまくりだし、名君の誉れ高い島津斉彬や水戸斉昭なんかも、けっこう悪役(?)として描かれてるので。

あしか > まゆさん。お風邪でしたか。もうお元気ですか?
あ、あけましておめでとうございます。これはちょっと興味あるので是非読んでみたいと思ってるんですよね。どうにも顔は「大奥」での菅野美穂になっちゃいますが、未読なら今年これは是非読んでおく題材かな。今のうち図書館の予約が混まないうちにしておくかな。 (2007/01/08 09:30)
ほっそ > 新年早々風邪とは・・・大変でした。今年もよろしくお願いしますね。まゆさんはこの作品が「初宮尾作品」ですか。ふむふむ・・・私の「初宮尾作品」はなんでしょう。実は記憶にないのです。なにせ昔のことですから・・・
さて本題。私もこの本かなり前に読みました。一番心に残っているのは「和宮の姑」としての篤姫。それまで「姑」は、テレビドラマなどで画一的な描かれ方でしたので、これには衝撃でした。 (2007/01/08 09:43)
EKKO > まゆさん あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。新年早々熱発とは大変でしたね。日頃の疲れが出たのかも・・・くれぐれもお大事に。
この本、私もかなり前に読んだのですが、ほっそさん同様、結構衝撃を受けたのを覚えています。再読したらまゆさんのようにまた違った感じ方ができるかもしれないですね。 (2007/01/08 11:00)
まゆ > あしかさん、ほっそさん、EKKOさん、あけましておめでとうございます。ご心配をおかけしましたが、熱はもうすっかり下がりました。先月、体調悪いのに無理を重ねたのが原因でしょうね。気をつけます。

あしかさん、フジテレビドラマ的な「大奥」は期待しないでくださいね(笑)ただ、いろいろ考えさせられることもあり、特に女性には読んでほしいなと思う作品です。おすすめしますよ。
ほっそさん、当時「和宮様御留」がドラマ化されたりして、興味があって読んだのですよ(「和宮~」ももちろん読みました)。今回は、この二人の関わりが非常におもしろかったです。嫁姑といっても、そんなに年の差はないわけで。しかも、互いにバックボーンが違いすぎて・・・。そういう中で分かり合いたいと努力する篤姫の姿が、とても印象的でした。
EKKOさん、初読の時はまだ10代だったので、何もわかってなかったのだなーと思います。今は、それなりに考えさせられることもあり、また10年くらい経ったら読み返してみたいものだと思っています。 (2007/01/08 20:07)
れんれん > 本プロに参加する前に読んだほんですが、まゆさんの書評を拝見して面白さがよみがえりました。篤姫の心理描写が、リアルで女性として共感したりう同情したり感嘆したり、その心の動きに手に汗握りながら読んだ記憶があります。
まゆさん、明けましておめでとうございます。お風邪大変でしたね。明日から新学期ですが,病み上がりの御身体、どうぞお大事になさってくださいね。今年もよろしくお願いいたします。 (2007/01/08 23:04)
まゆ > れんれんさん、あけましておめでとうございます。私は今日が仕事始めでしたが、岩手は冬休みはあと1週間くらいあるのです!だから、のんびりと体を慣らしています。
さて、この物語は、宮尾さんいわく「準備期間が短い」とのことで。それでも、3年(「一絃の琴」は17年だそうですから・・・)。篤姫の心のひだを丁寧に描いていく、宮尾さんの筆にひたすら感動しました。ここ数年、「蔵」も再読したいと思っているのですが・・・。重厚な分、読むのに時間がかかるので、なかなか手が出せないのが宮尾作品のつらいところです。 (2007/01/09 22:20)

2005年2月27日 (日)

義経

753「義経」宮尾登美子   NHK出版   ★★★

 時代を鮮やかに駆け抜けた男、源義経。彼の人生を丹念に追いながら、義経に関わった人々をも描き出す、今年の大河ドラマ原作者による評伝。

 以前から「宮尾本平家物語」とこれは読みたいな~と思っていたのですが、こっちが先に図書館に入ったので借りました。
 でも、小説じゃなかったんですね・・・。ちょっと残念。
 それにしても、「女性の生きざま」を描くことの多い宮尾さんが義経とは珍しい。と思って読んだら、けっこう女性にスポットが当たっていました。やはり。
 大河ドラマを見ていますが、非常におもしろいなと思ったのは、最初の何回か、義経の母・常盤を大きく取り上げていたことです。源氏の棟梁義朝と、平氏の棟梁清盛の二人に愛された美女。幼少時の義経(牛若)が己の出自を知らず、清盛に父を重ねていた・・・という設定にはハッとさせられましたね。
 宮尾さんは義経の異父弟妹にもスポットを当てていて、義経の身内への愛情の深さを説いていますが、それもまた寂しさゆえだったのかなあと思います。
 もちろん、静御前や弁慶など、おなじみのメンバーも登場しますが、むしろ肉親との関わり(兄・頼朝も含めて)が主になっていて、寂しいゆえに優しく、肉親の愛を渇望しつづけた義経の姿が浮き彫りになってきます。
 また、平清盛という人物、「平家物語」では徹底した悪役ですが、実際はそうでもないというあたり、これはぜひ「宮尾平家」を読んでみたいものです。

 大河の方は、最初の数回(牛若が子役のあたり)は非常におもしろく見ていましたが、最近ちょっと失速気味・・・。ま、見せ場はこれからまだまだあることだし、気長に見ることにします。

nanao > 早いですね。あのきらびやかな表紙ですよね。
清盛に父を重ねていた・・・。
そういえば、そんな場面がありましたね。
軟弱な平家一門の子等に対して、利発な義経。
もし平家の義経だったら歴史は変わっていたでしょうね。
(2005/02/27 21:35)
ふく > ここ最近大河から遠ざかっていたのですが、今年の『義経』は久しぶりに大河の基本に戻った感じがして、今のところ欠かさず見ています。平清盛は結構好きな人物なので、清盛がよく描かれている本というのは興味がありますね。大河でも平清盛は悪人としては描かれていないのがうれしかったのですが、渡哲也というキャスティングは個人的にはちょっと微妙です。 (2005/02/28 00:16)
nanako > まゆさん、続けざまに宮尾登美子読んでますね。私も久々に読んでみようかな。大河はまだ1回も観てないのです。このままだと1度も見ずに終わっちゃうかも・・・と少々不安.
(2005/02/28 00:49)
まゆ > nanaoさん、そうです、きらびやかな表紙のやつです。義経が平家一門として育っていたら・・・。歴史、変わってますね、確実に。 (2005/02/28 20:35)
まゆ > ふくさん、今年の大河は、非常にオーソドックスですね。見ていて、懐かしい気がします。私は清盛にはあまり思い入れがないので、キャストを聞いて「え?」とは思ったものの、最近は慣れてしまいました。私のごひいきは平知盛なんですけどね。 (2005/02/28 20:37)
まゆ > nanakoさん、「きのね」の感動さめやらず・・・宮尾登美子は今年のマイ課題図書です。実は「天璋院篤姫」も「蔵」も、再読しようとスタンバイしています。ふっふっふ。 (2005/02/28 20:40)

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