中野京子

2017年8月 6日 (日)

怖い絵のひみつ

2617「怖い絵のひみつ」 中野京子   KADOKAWA   ★★★

「怖い絵展」スペシャルファンブック。

とうとう「怖い絵」が展覧会になると聞いて、うわー、すごい!と舞い上がっていたら、こんな本まで。

「怖い絵」は全部読んでるし・・・と思っていたら、今まで取り上げられていない絵もいっぱいで、思わず買ってしまいました。

とにかく、「知る喜び」を感じられるのが、「怖い絵」シリーズ。そして、人間の心のありようの複雑さと普遍性を実感できる。

展覧会行きたいけど、ちょっと無理そう。この本で我慢します。

2017年4月 4日 (火)

中野京子と読み解く 運命の絵

2553「中野京子と読み解く 運命の絵」 中野京子   文藝春秋   ★★★

「名画の謎」に続いて、今度は「運命の絵」がテーマとなった「中野京子と読み解く」シリーズ。

相変わらず、安定のおもしろさです。今回は、けっこう知らない絵が多くて、興味深かったです。(ムンクの「叫び」のような超有名作品もありましたが。)

「運命の絵」ということで一番印象的だったのは、ブローネルの「自画像」にまつわるエピソード。画家の人生を予見してしまったかのような絵画って・・・。

とりあげられる絵画をできるだけ大きい判で見たくて、単行本を購入するのですが、見開き頁の場合、肝心なところが頁の間になってしまってよくわからない!という悲しい現象が。どうにかならないもんでしょうか、出版社さん。

2016年9月24日 (土)

美術品でたどるマリー・アントワネットの生涯

2472「美術品でたどるマリー・アントワネットの生涯」 中野京子   NHK出版新書   ★★★

来月から、「マリー・アントワネット展」が東京であるのですね。それにさきがける形で出版された本書。

中野京子さんのアントワネットに対するスタンスは、今までの著書でわかっているので、安心して読めました。

アントワネットの生涯をたどると、歴史のおもしろさというか、運命の皮肉というか、そんなことをつくづく考えさせられます。

「美術品でたどる」ということでしたが、やっぱり絵画が多目かな。しかし、「ヴィジュアル版」とうたうくらいなら、オールカラーにしてほしかったです。

2016年8月15日 (月)

新 怖い絵

2463「新 怖い絵」 中野京子   KADOKAWA   ★★★★

中野京子の「怖い絵」シリーズ、新章スタート!

もう終わっちゃったかと思っていた大好きなシリーズ、再開です。いつもながら、幅広い知識で楽しませてくださいます。

フリーダ・カーロが取り上げられたのが、うれしかったです(すごく興味のある画家なので)。

今回取り上げられた20の作品のうち、知っているのはごくわずか。あとは、今回、初めて見た絵です。その中で、一番印象的だったのは、ゲイシー「自画像」。実はこの人、画家ではありません。その正体は・・・。怖いですよ。

2016年4月25日 (月)

名画に見る男のファッション

2425「名画に見る男のファッション」  中野京子                角川文庫                ★★★

「怖い絵」シリーズの中野京子さんによる、男性のファッションの歴史。

女性のファッションを取り上げているものはよくあるけれど、男性のはなかなかないということでの企画。

実際、あまり男性のファッションに注目したことはなかったです。だから、新鮮でした。

しかし、時代が違えば、価値基準も違うのですね。

2015年9月23日 (水)

「絶筆」で人間を読む

2359「「絶筆」で人間を読む」 中野京子   NHK出版新書   ★★★★

副題「画家は最後に何を描いたか」。歴史に名を残した画家たちは、何を描き、その人生の最後に何を見ていたのか。15人の画家の「絶筆」に迫る。

「「怖い絵」で人間を読む」「印象派で「近代」を読む」に続く、第3弾。

まず、企画がおもしろいではないですか。画家の「絶筆」に注目するなんて。最高傑作と称される絵画はよくいろんな場でとりあげられますが、その画家が人生の最後に到達した境地とはどんなものなのか。

筆者の言葉を借りれば、「最後の最後まで革新の試みに貫かれた絵があり、若き日をなぞるだけの魂の抜けた絵があり、スタイルも技量もいささかも揺るがぬ絵があり、明鏡止水の境地を思わせる絵がある」。まさに。

特に、印象的だった「絶筆」は、ミレーの「鳥の巣狩り」と、ゴッホの「カラスのむれとぶ麦畑」(これは有名ですね)、そしてゴヤの「俺はまだ学ぶぞ」でした。

「人間」に興味がある方には、おすすめの一冊です。

2015年8月 7日 (金)

中野京子と読み解く名画の謎 対決篇

2337「中野京子と読み解く名画の謎」 中野京子   文藝春秋   ★★★★

同じ主題で描かれた時代の異なる絵画。同じ画家の描いた二人の王妃。2枚の絵を見比べることで、見えてくるものとは。

「名画の謎」シリーズも第4弾。今回は、2枚の絵を見比べるという趣向。その共通点や、相違点を、中野さんがわかりやすく解説してくれます。

「怖い絵」以来、中野京子さんをずっと追いかけて読んでいますが、あきることがありません。絵画のみならず、映画や音楽、当時の時代背景、歴史の流れ、その裏話など、1枚の絵からどんどん世界が広がっていく楽しさのとりこです。世界史音痴の私でも、少しは知識が身についてきたかも・・・。

今回は、20話。つまり、40枚の絵がとりあげられています。そのすべてがオールカラーで図版がのっているのもうれしいところです。

2015年4月10日 (金)

愛と裏切りの作曲家たち

2265「愛と裏切りの作曲家たち」 中野京子   光文社知恵の森文庫   ★★★

名曲が誕生する過程には、劇的な事件が・・・。オペラの名作が生まれるに至った作曲家たちの生涯を中野京子が紹介する、オペラ入門。

音楽は好きですが、オペラは門外漢です。まあ、「入門」だからいいか、と。

ビゼー「カルメン」、ヴェーバー「魔弾の射手」、ベッリーニ「ノルマ」、ヴァーグナー「さまよえるオランダ人」、ロッシーニ「セヴィーリャの理髪師」、モーツァルト「フィガロの結婚」、ヴェルディ「椿姫」、プッチーニ「蝶々夫人」の8人8作品を紹介。

帯に「羨望、嫉妬、挫折、すべてが音楽になった」とありますが、まさにそんな感じでした。作曲家の人生が投影された作品もあり・・・。しかし、常人の及ばぬものをつくりだす人って、どこか常軌を逸してますねえ(苦笑)

2014年11月24日 (月)

危険な世界史 運命の女篇

2199「危険な世界史 運命の女篇」 中野京子   角川文庫   ★★★

「血族結婚篇」に続くシリーズ第2弾。

今回は、歴史映画に関する記述が多くて、洋画をあまり見ない私には、ちょっとピンとこないところがありました。

フランス革命前後200年程度にしぼって、歴史上のエピソードを紹介しているので、私みたいな西洋史オンチでもついていけます。

でもやっぱり中野さんは絵画解説のシリーズが一番おもしろいです。

2014年8月17日 (日)

ヴァレンヌ逃亡

2165「ヴァレンヌ逃亡」 中野京子   文春文庫   ★★★★

「マリー・アントワネット 運命の24時間」を文庫化にあたり改題。

ルイ16世とアントワネットがチュイルリー宮から脱出、逃亡したあげく、ヴァレンヌという村でつかまった「ヴァレンヌ事件」。国民の心が王家から離れる決定的な出来事を、資料をもとにその顛末を描いた小説です。

いやもう、読んでいてイライラし通しでした。サスペンス映画で、どうして自ら状況を悪化させる道を選ぶのか・・・と思うことがありますが、まさにそれ。命がけの逃避行なのに、危機感のないルイ。実行を何度も延期し、いざ決行すると一番頼りになるフェルゼンを解任。のんびりと馬車を進め、ルイ自ら馬車から降りるという非常識さ。なんともはや・・・。

でもそれが、個人の愚かさだけでなく、階級社会のもつ特性や、時代の大きなうねり、さまざまな要因が複合して、そうなっていったのだ・・・という状況が見えてきます。

アントワネットがどんな女性だったのか、フェルゼンはなぜ命がけで彼女を愛したのか・・・そんなことも考えさせられます。

巻末の林真理子さんとの対談もおもしろかったです。林さんは「正妻」を書かれていたころなのですね。そちらも読みたいと思っています。

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