死神の棋譜
3094「死神の棋譜」 奥泉光 新潮社 ★★★★
元奨励会会員の将棋ライター・北沢克弘は、名人戦の夜、奇妙な「図式」に出会う。それは不詰の詰将棋なのだが、先輩ライターの天谷は異様な反応を見せる。また、それを持ち込んだ夏尾は行方不明に。北沢は嫌な予感を覚えつつ、夏尾の後輩女流棋士・玖村麻里奈と共に、棋道会なるものの本拠地・北海道へ向かうが…。
将棋は全くわからないのに、棋士や将棋の世界には興味がある私。これも迷わず手に取りました。
奥泉さんだから覚悟はしていましたが、なかなか入り組んだストーリー。しかも、ページ数のわりに密度が濃い。でも、あまり苦労せず読めたというか、読ませてしまうのは流石です。
ミステリでもあるので、具体的なことは書けませんが、現在と過去とが入り乱れて、すっかり眩惑されました。でも、「こいつは怪しい!」というのはわかります。が、動機は終盤までわかりませんでした。というか、結局、どういうことだ?と、読み終えてからずっと考えています。…う~ん、よくわからない…。
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