三上延

2018年10月25日 (木)

ビブリア古書堂の事件手帖~扉子と不思議な客人たち~

2808「ビブリア古書堂の事件手帖~扉子さんと不思議な客人たち~」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★

栞子と大輔が夫婦になり、二人の間に生まれた娘・扉子は、母によく似た、本が大好きな少女になった。そんな扉子が出会った「不思議」について、栞子が解き明かす本にまつわる物語。

続編?と思いましたが、作者としてはスピンアウトのようなイメージらしいですね。

古書を通じて栞子たちがまきこまれた事件について、娘の扉子に栞子さんが説明してやる・・・というパターン。つきあいはじめてから結婚まで早かったのね、というのは置いといて(笑) 安定のおもしろさです。

準レギュラーたちに関わる話が多くて、これはこれでシリーズ読者にはおいしい企画。せどり屋志田の「生徒」小菅奈緒ちゃんの話が好きでした。ただ、題材になっていた佐々木丸美「雪の断章」は、読みたいと思ってずっと手が出せずにいる本なので・・・あまり内容は知りたくなかったかも・・・。

まだ書きたい話が一つあるとのことなので、また彼らに会える日が来ることを楽しみに。

2017年3月 5日 (日)

ビブリア古書堂の事件手帖7

2545「ビブリア古書堂の事件手帖7」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

栞子が奇妙な縁で関わることになったシェイクスピアの古書。栞子の家系にまつわる秘密を知ってしまった大輔は、栞子を必死に守ろうとするが・・・。

副題「栞子さんと果てない舞台」。シリーズ最終巻です。

前作で栞子の母の出生の秘密(?)が明らかになり、栞子と大輔の不思議な縁も明らかになり、いよいよ・・・という感じのクライマックス。今回は、シェイクスピア。しかも、栞子の祖父である亡き久我山尚大がからんでいる古書。そして、かつて久我山のもとで働いていた、怪しげな古物商・吉原が登場して・・・。

栞子と母・智恵子の真っ向勝負もあり、シリーズの今までの伏線がきれいに回収されていきます。

何がいいって、シリーズものとして長く続けられそうな題材なのに、きちんと終らせてくれたことです。そして、「古書にまつわるミステリ」というコンセプトを、最後まで守り通してくれたこと。

そして、ラストシーンは、やっぱり・・・そうですよね。こうでなきゃ。

というわけで、満足して読み終えました。作者にはスピンアウトの構想もあるようで・・・。それはそれで楽しみです。

2015年1月11日 (日)

ビブリア古書堂の事件手帖6

2216「ビブリア古書堂の事件手帖6」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

以前、太宰治の「晩年」を手に入れるために栞子に危害を加えた田中敏雄が、再び現れた。栞子と本を守ろうとする大輔は、自分自身も不思議な因縁の中にとらわれていることを知る。祖父母たちの代に起こった出来事に、大輔たちは翻弄され・・・。

副題「栞子さんと巡るさだめ」

物語は巡り巡って、「晩年」をめぐる最初の事件に立ち戻ります。今回は、太宰尽くし。「走れメロス」「駈込み訴へ」「晩年」を鍵にして、栞子と大輔のつながりの不思議さが明らかになります。二人が出会ったのは、必然であったかのように。そして、栞子の母の素性も・・・。

つきあい始めた栞子と大輔のラブラブぶりはおいといて(笑)、いろんなところに伏線が張られていますので、これから読む方は要注意。いろんな人物が絡んでいて、頭が混乱しましたが、途中でまとめながら進めてくれるので、なんとかついていけました。

ミステリの部分よりも、作者の太宰愛が伝わってくるこの巻。無性に「晩年」を読みたくなってしまいました(十代のころに読んだきり)。我ながら影響されやすい(苦笑)

次かその次の巻で終わりになるそうです。ちょっと寂しいけれど、次の感が出るのを楽しみに待ちます。

2014年1月27日 (月)

ビブリア古書堂の事件手帖5

2087「ビブリア古書堂の事件手帖5」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

副題「栞子さんと繋がりの時」。

いろいろ突っ込みたいところはありますが、やはりこのシリーズはおもしろい、です。

そして、好感がもてるのは、いくらでも引き延ばせる設定なのに、きちんと着地点を決めているらしいということ。だから、ゆっくりとですが(ほんとにゆっくり)、物語の中で、時間が経過していきます。栞子と大輔の関係も、進展してるし(笑)

今回取り上げられた「ブラックジャック」は、そうだったのか!と。ずっと不思議に思っていたんですよね。いろいろ「違う」と気付いたことがあったので。

しかし・・・思わず引っかかってしまいました。ちょっと油断していましたね。(ネタバレにつき自粛)

次の巻が楽しみです。

2013年3月 1日 (金)

ビブリア古書堂の事件手帖4

1974「ビブリア古書堂の事件手帖4」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

栞子の母・智恵子が大輔の前に姿を現した頃・・・。ビブリア古書堂に、ある依頼が舞い込んだ。江戸川乱歩作品の貴重な蔵書を売ってもいいという。しかし、その持ち主が生前に残した金庫を開けることを条件に。金庫の「鍵」と、さらに最後の「パスワード」も不明だという。栞子と大輔は謎を解くべく奔走するが、その前に立ちはだかったのが・・・。

とうとう、篠川智恵子が姿を現しました。栞子との母娘対決!

4巻は、乱歩づくしです。私はあまり読んだことがないのですが(「人間椅子」と「押し絵と旅する男」くらいかな)、ある意味、ミステリ界の神様みたいな人ですからね。じゅうぶん楽しめました。

作者あとがきにもありましたが、乱歩そのものがネタの宝庫みたいな人です。それゆえ、かなり欲張っていろいろ詰め込みすぎたかな、という印象も。肝心の暗号の部分は、もうそれほど興奮しませんでした。

サブタイトルが「栞子さんと二つの顔」で、なるほど、たしかにいろんな人の「二つの顔」が描かれていました。それは、栞子も例外ではなく。

まあ、大輔とのラブラブモードも高まって、物語も後半なようです。今後、どう展開していくか、読み続けたいと思います。

ドラマも見ていますが、ある程度展開がわかっているのと、どうしても剛力彩芽演じる栞子に違和感があって、あまり気合は入っていません(苦笑) でも、本の話題には、ついつい反応してしまいますね。大輔役のAKIRAは意外な味を出していて、ちょっと気に入ってしまいました。

2012年7月12日 (木)

ビブリア古書堂の事件手帖3

1890「ビブリア古書堂の事件手帖3」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

北鎌倉のビブリア古書堂のアルバイト店員・大輔は、店長の栞子のお供をして、古書の買い付けに出かけた。しかし、そこで栞子を敵視する古本屋と会い、しかも栞子が本を盗んだと言いがかりをつけられてしまう。その裏には、栞子の母の存在が関わっているらしく・・・。

副題は「栞子さんと消えない絆」。なんとなく、「絆」という言葉が氾濫している今日この頃、安易だなという気がしないでもなかったですが。

でも、内容はおもしろかったです。今回は、今までほど栞子さんの巨乳が強調されてなかったからでしょうか(笑) 栞子さんにちゃんと友達がいることもわかったし。

古本の世界って、やっぱりおもしろい。読み終えて感じるのは、そのことです。それに、鎌倉の風情がいいですね。この春はまったドラマの舞台が鎌倉だったので、よけいにそう思うのかもしれませんが。

「春と修羅」の謎は、私も「あれ?」と思って調べたことがあったので、「おお、これか!」と。私も学校で初めて読んだのは、大輔と同じ方でした。今はそうじゃないんですよねえ。

このシリーズ、どこまででも続けられそうですが・・・買い続けてしまいそうです。

2011年12月 7日 (水)

ビブリア古書堂の事件手帖2

1792「ビブリア古書堂の事件手帖2」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

鎌倉にある小さな古書店で働く大輔と店長の栞子さんとの距離は、ほんの少し縮まったような。そんなおり、大輔の元カノから、亡父の蔵書を処分したいという依頼があり・・・。

古書にまつわる謎を、美人店長で本の虫・栞子さんが解き明かすシリーズ第2弾。

けっこうな人気のようで・・・ま、私も迷わず買って読んでるのですが(笑) 栞子さんが巨乳だとか、栞子さんと大輔のラブラブモードとかはどうでもいいんですが(苦笑)、古書にまつわるミステリというのは、本好きの心をくすぐりますね。

今回とりあげられた古書は、「時計じかけのオレンジ」「名言随筆 サラリーマン」「UTOPIA 最後の世界大戦」、そして、「クラクラ日記」。・・・一冊も読んだことありませんでした。でも、その本にまつわるうんちくが楽しくて、一気読みしてしまいました。古書店の業務なんかもおもしろそう。

栞子さんのお母さんのこと、これからもっとわかってくるんでしょうね。きっと「3」も買っちゃいます。

2011年8月20日 (土)

ビブリア古書堂の事件手帖

1744「ビブリア古書堂の事件手帖」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

北鎌倉にある「ビブリア古書店」の店主は、なかなかの美人。ひょんなことからそこで働くことになった五浦大輔は、実は本が読めない。本を読みたいのに、本を読もうとすると体調が悪くなるのだ。子供のころの祖母との思い出が、その原因らしいのだが・・・。

今人気らしいので、読んでみました。古本屋は、普通の書店とはまた違った雰囲気があって好きですが、それにまつわるミステリとくれば、もうストライクゾーン間違いなし! 期待にたがわず、おもしろかったです。

美人店主・篠川栞子さんは、けがで入院中。本をこよなく愛し、入院中もベッドの周りに本を積み上げておくような彼女は、本のことなら饒舌だけれど、普段は人とろくに会話もできないほどの人見知り。その栞子さんが、安楽椅子探偵として活躍するミステリ。実在する4冊の古本に関わる謎を解いていきます。

ワトスン役は、やたらガタイがよくて体育会系に見られるけれど、実はそうでもない大輔。本を読みたいのに読めないという特異体質になってしまった彼が、そうなってしまった理由を栞子が解き明かすのが、第一話。

そこから次々に事件が起こり、さらには大輔と栞子の距離が微妙に近づいていくドキドキ感も。そして、事件は思わぬ展開を・・・と、ネタバレになっちゃうので、ここまで。でも、まさかそうくるとは思いませんでした、ちょっとなめてました。すみません(苦笑)

まあ、栞子さんのキャラ設定は、もう作者(もしくは、世の男性多く)の願望そのものなんでしょうけど(笑) 

なんとなく、続編が出そうな気がしますが・・・どうでしょうか? 出たら、また読みます。

その他のカテゴリー

「あ」行の作家 「か」行の作家 「さ」行の作家 「た」行の作家 「な」行の作家 「は」行の作家 「ま」行の作家 「や」行の作家 「ら」行の作家 「わ」行の作家 あさのあつこ いしいしんじ こうの史代 さだまさし その他 たつみや章 ほしおさなえ よしもとばなな アンソロジー 万城目学 三上亜希子 三上延 三島由紀夫 三木笙子 三浦しをん 三浦哲郎 三谷幸喜 上橋菜穂子 中山七里 中島京子 中田永一 中野京子 乃南アサ 乙一 井上ひさし 京極夏彦 伊坂幸太郎 伊藤計劃 伊集院静 佐藤多佳子 佐藤賢一 俵万智 倉知淳 光原百合 冲方丁 初野晴 加納朋子 加門七海 北大路公子 北山猛邦 北村薫 北杜夫 北森鴻 原田マハ 司馬遼太郎 吉村昭 吉田修一 向田邦子 坂木司 夏川草介 夏目漱石 大倉崇裕 大崎梢 太宰治 奥泉光 宇江佐真理 宮下奈都 宮尾登美子 宮部みゆき 小川洋子 小川糸 小路幸也 小野不由美 山崎豊子 山本周五郎 山白朝子 岡本綺堂 島本理生 川上弘美 平岩弓枝 彩瀬まる 恩田陸 愛川晶 戸板康二 日明恩 日記・コラム・つぶやき 有川浩 朝井まかて 朝井リョウ 木下昌輝 木内昇 朱川湊人 杉浦日向子 村山由佳 東川篤哉 東野圭吾 松本清張 柏葉幸子 柚木麻子 柳広司 柴田よしき 栗田有起 桜庭一樹 梨木香歩 梯久美子 森博嗣 森絵都 森見登美彦 森谷明子 横山秀夫 橋本治 氷室冴子 永井路子 永田和宏 江國香織 池波正太郎 津原泰水 津村記久子 浅田次郎 海堂尊 海外の作家 深緑野分 湊かなえ 漫画 澤村伊智 澤田瞳子 瀬尾まいこ 田中啓文 田丸公美子 畠中恵 石田衣良 磯田道史 福井晴敏 笹尾陽子 米原万里 米澤穂信 芥川龍之介 若竹七海 茅田砂胡 茨木のり子 荻原規子 菅野彰 菅野雪虫 藤沢周平 藤谷治 西條奈加 西澤保彦 角田光代 誉田哲也 辺見庸 辻村深月 近藤史恵 酒井順子 重松清 金城一紀 門井慶喜 阿部智里 青崎有吾 須賀しのぶ 額賀澪 高城高 高橋克彦 髙田郁 鷺沢萠

2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

カテゴリー