三上延

2017年3月 5日 (日)

ビブリア古書堂の事件手帖7

2545「ビブリア古書堂の事件手帖7」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

栞子が奇妙な縁で関わることになったシェイクスピアの古書。栞子の家系にまつわる秘密を知ってしまった大輔は、栞子を必死に守ろうとするが・・・。

副題「栞子さんと果てない舞台」。シリーズ最終巻です。

前作で栞子の母の出生の秘密(?)が明らかになり、栞子と大輔の不思議な縁も明らかになり、いよいよ・・・という感じのクライマックス。今回は、シェイクスピア。しかも、栞子の祖父である亡き久我山尚大がからんでいる古書。そして、かつて久我山のもとで働いていた、怪しげな古物商・吉原が登場して・・・。

栞子と母・智恵子の真っ向勝負もあり、シリーズの今までの伏線がきれいに回収されていきます。

何がいいって、シリーズものとして長く続けられそうな題材なのに、きちんと終らせてくれたことです。そして、「古書にまつわるミステリ」というコンセプトを、最後まで守り通してくれたこと。

そして、ラストシーンは、やっぱり・・・そうですよね。こうでなきゃ。

というわけで、満足して読み終えました。作者にはスピンアウトの構想もあるようで・・・。それはそれで楽しみです。

2015年1月11日 (日)

ビブリア古書堂の事件手帖6

2216「ビブリア古書堂の事件手帖6」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

以前、太宰治の「晩年」を手に入れるために栞子に危害を加えた田中敏雄が、再び現れた。栞子と本を守ろうとする大輔は、自分自身も不思議な因縁の中にとらわれていることを知る。祖父母たちの代に起こった出来事に、大輔たちは翻弄され・・・。

副題「栞子さんと巡るさだめ」

物語は巡り巡って、「晩年」をめぐる最初の事件に立ち戻ります。今回は、太宰尽くし。「走れメロス」「駈込み訴へ」「晩年」を鍵にして、栞子と大輔のつながりの不思議さが明らかになります。二人が出会ったのは、必然であったかのように。そして、栞子の母の素性も・・・。

つきあい始めた栞子と大輔のラブラブぶりはおいといて(笑)、いろんなところに伏線が張られていますので、これから読む方は要注意。いろんな人物が絡んでいて、頭が混乱しましたが、途中でまとめながら進めてくれるので、なんとかついていけました。

ミステリの部分よりも、作者の太宰愛が伝わってくるこの巻。無性に「晩年」を読みたくなってしまいました(十代のころに読んだきり)。我ながら影響されやすい(苦笑)

次かその次の巻で終わりになるそうです。ちょっと寂しいけれど、次の感が出るのを楽しみに待ちます。

2014年1月27日 (月)

ビブリア古書堂の事件手帖5

2087「ビブリア古書堂の事件手帖5」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

副題「栞子さんと繋がりの時」。

いろいろ突っ込みたいところはありますが、やはりこのシリーズはおもしろい、です。

そして、好感がもてるのは、いくらでも引き延ばせる設定なのに、きちんと着地点を決めているらしいということ。だから、ゆっくりとですが(ほんとにゆっくり)、物語の中で、時間が経過していきます。栞子と大輔の関係も、進展してるし(笑)

今回取り上げられた「ブラックジャック」は、そうだったのか!と。ずっと不思議に思っていたんですよね。いろいろ「違う」と気付いたことがあったので。

しかし・・・思わず引っかかってしまいました。ちょっと油断していましたね。(ネタバレにつき自粛)

次の巻が楽しみです。

2013年3月 1日 (金)

ビブリア古書堂の事件手帖4

1974「ビブリア古書堂の事件手帖4」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

栞子の母・智恵子が大輔の前に姿を現した頃・・・。ビブリア古書堂に、ある依頼が舞い込んだ。江戸川乱歩作品の貴重な蔵書を売ってもいいという。しかし、その持ち主が生前に残した金庫を開けることを条件に。金庫の「鍵」と、さらに最後の「パスワード」も不明だという。栞子と大輔は謎を解くべく奔走するが、その前に立ちはだかったのが・・・。

とうとう、篠川智恵子が姿を現しました。栞子との母娘対決!

4巻は、乱歩づくしです。私はあまり読んだことがないのですが(「人間椅子」と「押し絵と旅する男」くらいかな)、ある意味、ミステリ界の神様みたいな人ですからね。じゅうぶん楽しめました。

作者あとがきにもありましたが、乱歩そのものがネタの宝庫みたいな人です。それゆえ、かなり欲張っていろいろ詰め込みすぎたかな、という印象も。肝心の暗号の部分は、もうそれほど興奮しませんでした。

サブタイトルが「栞子さんと二つの顔」で、なるほど、たしかにいろんな人の「二つの顔」が描かれていました。それは、栞子も例外ではなく。

まあ、大輔とのラブラブモードも高まって、物語も後半なようです。今後、どう展開していくか、読み続けたいと思います。

ドラマも見ていますが、ある程度展開がわかっているのと、どうしても剛力彩芽演じる栞子に違和感があって、あまり気合は入っていません(苦笑) でも、本の話題には、ついつい反応してしまいますね。大輔役のAKIRAは意外な味を出していて、ちょっと気に入ってしまいました。

2012年7月12日 (木)

ビブリア古書堂の事件手帖3

1890「ビブリア古書堂の事件手帖3」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

北鎌倉のビブリア古書堂のアルバイト店員・大輔は、店長の栞子のお供をして、古書の買い付けに出かけた。しかし、そこで栞子を敵視する古本屋と会い、しかも栞子が本を盗んだと言いがかりをつけられてしまう。その裏には、栞子の母の存在が関わっているらしく・・・。

副題は「栞子さんと消えない絆」。なんとなく、「絆」という言葉が氾濫している今日この頃、安易だなという気がしないでもなかったですが。

でも、内容はおもしろかったです。今回は、今までほど栞子さんの巨乳が強調されてなかったからでしょうか(笑) 栞子さんにちゃんと友達がいることもわかったし。

古本の世界って、やっぱりおもしろい。読み終えて感じるのは、そのことです。それに、鎌倉の風情がいいですね。この春はまったドラマの舞台が鎌倉だったので、よけいにそう思うのかもしれませんが。

「春と修羅」の謎は、私も「あれ?」と思って調べたことがあったので、「おお、これか!」と。私も学校で初めて読んだのは、大輔と同じ方でした。今はそうじゃないんですよねえ。

このシリーズ、どこまででも続けられそうですが・・・買い続けてしまいそうです。

2011年12月 7日 (水)

ビブリア古書堂の事件手帖2

1792「ビブリア古書堂の事件手帖2」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

鎌倉にある小さな古書店で働く大輔と店長の栞子さんとの距離は、ほんの少し縮まったような。そんなおり、大輔の元カノから、亡父の蔵書を処分したいという依頼があり・・・。

古書にまつわる謎を、美人店長で本の虫・栞子さんが解き明かすシリーズ第2弾。

けっこうな人気のようで・・・ま、私も迷わず買って読んでるのですが(笑) 栞子さんが巨乳だとか、栞子さんと大輔のラブラブモードとかはどうでもいいんですが(苦笑)、古書にまつわるミステリというのは、本好きの心をくすぐりますね。

今回とりあげられた古書は、「時計じかけのオレンジ」「名言随筆 サラリーマン」「UTOPIA 最後の世界大戦」、そして、「クラクラ日記」。・・・一冊も読んだことありませんでした。でも、その本にまつわるうんちくが楽しくて、一気読みしてしまいました。古書店の業務なんかもおもしろそう。

栞子さんのお母さんのこと、これからもっとわかってくるんでしょうね。きっと「3」も買っちゃいます。

2011年8月20日 (土)

ビブリア古書堂の事件手帖

1744「ビブリア古書堂の事件手帖」 三上延   メディアワークス文庫   ★★★★

北鎌倉にある「ビブリア古書店」の店主は、なかなかの美人。ひょんなことからそこで働くことになった五浦大輔は、実は本が読めない。本を読みたいのに、本を読もうとすると体調が悪くなるのだ。子供のころの祖母との思い出が、その原因らしいのだが・・・。

今人気らしいので、読んでみました。古本屋は、普通の書店とはまた違った雰囲気があって好きですが、それにまつわるミステリとくれば、もうストライクゾーン間違いなし! 期待にたがわず、おもしろかったです。

美人店主・篠川栞子さんは、けがで入院中。本をこよなく愛し、入院中もベッドの周りに本を積み上げておくような彼女は、本のことなら饒舌だけれど、普段は人とろくに会話もできないほどの人見知り。その栞子さんが、安楽椅子探偵として活躍するミステリ。実在する4冊の古本に関わる謎を解いていきます。

ワトスン役は、やたらガタイがよくて体育会系に見られるけれど、実はそうでもない大輔。本を読みたいのに読めないという特異体質になってしまった彼が、そうなってしまった理由を栞子が解き明かすのが、第一話。

そこから次々に事件が起こり、さらには大輔と栞子の距離が微妙に近づいていくドキドキ感も。そして、事件は思わぬ展開を・・・と、ネタバレになっちゃうので、ここまで。でも、まさかそうくるとは思いませんでした、ちょっとなめてました。すみません(苦笑)

まあ、栞子さんのキャラ設定は、もう作者(もしくは、世の男性多く)の願望そのものなんでしょうけど(笑) 

なんとなく、続編が出そうな気がしますが・・・どうでしょうか? 出たら、また読みます。

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