エムブリヲ奇譚
2427「エムブリヲ奇譚」 山白朝子 角川文庫 ★★★★
道に迷うという特技(?)をもつ、旅本作家の和泉蝋庵と、荷物もちの耳彦。蝋庵の迷い癖のおかげで、あらぬ場所にたどり着いてしまう二人は、この世ならぬ体験を重ねていく。
「エムブリヲ奇譚」「ラピスラズリ幻想」「湯煙事変」「〆」「あるはずのない橋」「顔無し峠」「地獄」「櫛を拾ってはならぬ」「『さあ、行こう』と少年が言った」の9編の連作短編。
覚悟して読みましたが、想像以上の容赦のなさ&グロさでした(苦笑)
でも、全編を通して漂うせつなさは、やっぱりこの人の持ち味です。そこに惹かれて、また手に取ってしまうんですよねえ。
怪談は好きなので、続編も読みたいですが、ただグロい描写はもうちょっと控えめにしていただけると、ありがたいのですが・・・。
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