岡本綺堂

2016年12月10日 (土)

今古探偵十話 岡本綺堂読物集・五

2506「今古探偵十話 岡本綺堂読物集・五」 岡本綺堂   中公文庫   ★★★★

「ぬけ毛」「女侠伝」「蜘蛛の夢」「慈悲心鳥」「馬妖記」「山椒魚」「麻畑の一夜」「放し鰻」「雪女」「平造とお鶴」の十話。

シリーズ5巻目は、読み始めたものの、しばらく中断していました。ひところの岡本綺堂熱が冷めてきたといいますか(苦笑) でも、越年しちゃうのは嫌だったので、読み始めたら、すらすら読めてしまいました。やっぱりいいなあ、岡本綺堂。

「探偵」とありますが、いわば推理小説。とは言え、犯人がはっきりわからなかったり、動機がわからなかったりと、微妙な終わり方のものもありますが、それはそれで絶妙な味になっています。

江戸時代末期から明治・大正にかけての時代の色が見えてくるのが、なんともたまりません。旧仮名遣いも、物語の雰囲気を高めてくれます。

附録として「その女」「三国の大八」が収録されています。後者には、福島正則が登場して、思わず「おお!」となってしまった「真田丸」ファンでした(笑)

2014年11月17日 (月)

定本 半七捕物帳 第五巻

2197「定本 半七捕物帳 第五巻」 岡本綺堂   早川書房   ★★★★

神田の古本市で購入した「定本 半七捕物帳」も最終巻。もったいなくて少しずつ読んできましたが、とうとう読み終えてしまいました。

北村薫さん・宮部みゆきさんのアンソロジーで半七親分にすっかりはまってしまい、昭和31年刊行のこんな本まで・・・。でも、この本の良いところは、旧仮名遣いで表記されていること。半七親分の語り口に、合うのです、これが。

現代の科学捜査全盛の時代には考えられないことでしょうが、半七は「~のやうだ」という見当をつけるところからすべての捜査が始まります。お江戸のシャーロック・ホームズだけあって、彼の見込みはだいたいあたるのですが、たまに見込み違いのこともあったり。それも含めて、半七親分のかっこよさが堪能できるシリーズです。

古い本ですが、愛蔵版として何度も読み返したいものです。

2014年10月 4日 (土)

定本 半七捕物帳 第四巻

2179「定本 半七捕物帳 第四巻」 岡本綺堂   早川書房   ★★★★

江戸のシャーロック・ホームズ、半七親分の昔語りも4巻。

今回は、「大阪屋花鳥」という悪女が登場する話が印象的でした。ほかにも「かむろ蛇」なんかも独特の怖さがあって、好きです。「十五夜御用心」なんてのは、タイトルがしゃれてます。

けっこう一話一話読むのに時間がかかるのですが、この巻はおもしろい話が多くて、あっという間に読んでしまいました。

2014年9月23日 (火)

定本 半七捕物帳 第三巻

2176「定本 半七捕物帳 第三巻」 岡本綺堂   早川書房   ★★★★

ずっと読みかけてほっといたのを、久しぶりに開いてみました。読み始めると、止まらなくなるんですよね。やはり、「半七」はおもしろいです。

科学捜査なんてなかった時代なので、半七がこうとにらんだ筋を、地道に証明していくしかないのです。が、半七の読みが鋭いのと、探索をしていく過程が歯切れよく描かれているので、まったくあきることなく読めるのです。

考えてみれば、この全集を買ったのは、去年の神田古本まつりでした。もうじき1年たつのです。早いなあ。

2014年4月18日 (金)

定本 半七捕物帳 第二巻

2111「定本 半七捕物帳 第二巻」 岡本綺堂   早川書房   ★★★★

古本で購入した5冊セットの2巻目。

今回の圧巻は、冒頭の「津の国屋」と巻末の「あま酒売」。どちらも怪談仕立てのミステリで、その不気味さと謎解きのおもしろさがあいまって、実に印象深い物語になっています。

「江戸のシャーロック・ホームズ」半七親分の活躍は、まだまだ続きます。楽しみ、楽しみ。

2014年3月 7日 (金)

定本 半七捕物帳 第一巻

2100「定本 半七捕物帳 第一巻」 岡本綺堂   早川書房   ★★★★★

昭和30年刊行の5冊組の一。当時の定価380円。去年の秋、神保町の古本まつりで購入しました。状態はそれほどよくないのですが、「半七」をもっと読みたかったので、「これだ!」と(笑)

第1話「お文の魂」から始まって、「石灯籠」「勘平の死」等々。既読のものも多くありましたが、つれづれに一話ずつぼちぼち読むのには最適でした。しかも、本の古びた感じと、江戸を懐かしむ半七親分の風情がぴったりきて、贅沢な読書をしている気分でした。

2013年11月15日 (金)

探偵夜話 岡本綺堂読物集・四

2067「探偵夜話 岡本綺堂読物集・四」 岡本綺堂   中公文庫   ★★★★

「青蛙堂鬼談」のスピンアウトというべき、探偵物語集。

探偵物といっても、本格推理といった趣でなく、事件が起こって、その解決がある程度明らかになるもの・・・といった感じでしょうか。「青蛙堂」に集められた客人たちが、見聞きした「事件」とその顛末について語るという趣向です。

「半七」に惹かれて読み始めた岡本綺堂ですが、もうすっかりはまってしまいました。このシリーズは、まだ続くようで、楽しみ楽しみ。中公文庫の装丁もとっても妖しくて素敵です(笑)

実は、今月初め、神保町古本まつりにて、「定本 半七捕物帳」全5巻を手に入れました。今のとこ、本棚に飾ってあります。ふふふ。

2013年6月 9日 (日)

近代異妖篇 岡本綺堂読物集・三

2006「近代異妖篇 岡本綺堂読物集・三」 岡本綺堂   中公文庫   ★★★★

「青蛙堂鬼談」の拾遺集のような設定の奇談集。江戸から大正にかけての不思議な話、その中には綺堂自身が父親から聞いた話も収められていて、この手の話が好きな人には応えられません。

印象的だったのは、「水鬼」「影を踏まれた女」「鐘が淵」など。どの話も、「それはいったいなんだったのか」はよくわからないまま。その「わからない」というのが、奇妙にリアルなわけで・・・。

それから、このシリーズ、文庫ながら装幀が美しくて、うっとりしてしまいます。もっと続きが出ないものでしょうか。

2013年2月 9日 (土)

青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集・二

1969「青蛙堂鬼談 岡本綺堂読物集・二」 岡本綺堂   中公文庫   ★★★★

三本足の蝦蟇・青蛙の置物にちなんで「青蛙堂主人」を名乗る弁護士・梅沢が、雛の節句の宵に催した怪談の会。招かれた客人たちが次々に語る奇妙な話とは・・・。

このシリーズの前作「三浦老人昔話」もおもしろかったのですが、こちらは「怪談」という枠が定まっている分、読みやすかったです。

因果譚としては「利根の渡」や「窯変」などが印象的でしたが、なぜそんな怪異が起こるのかわからない「猿の眼」なども、ほんと怖かったです。

江戸から明治にかけての話なので、その時代の空気が伝わってきて、それもまたおもしろかったです。

旧仮名遣いで書かれているので、慣れるまでちょっと時間がかかりましたが・・・それもまた、現代にはない「闇」を感じさせてくれます。

2013年1月16日 (水)

三浦老人昔話 岡本綺堂読物集・一

1962「三浦老人昔話 岡本綺堂読物集・一」 岡本綺堂   中公文庫   ★★★★

かの岡っ引き半七親分の友人である三浦老人が語る、江戸の奇譚とは・・・。

北村薫と宮部みゆきのアンソロジーによって「半七捕物帳」にはまった私の目の前に、この本が・・・。というわけで、去年買っておいた本を、ようやく読みました。

「半七」は捕物帳なので、必ず事件の決着がつくのですが、こちらは身もふたもない結末を迎える事件があるかと思えば、怪談あり、因縁話あり・・・。「半七」にもちらっと登場する三浦老人の語りを堪能できる短編集です。

印象的だったのは、「刺青の話」「矢がすり」です。「矢がすり」のイメージイラストが口絵になっていて、これまた想像をかきたてられます。それから、最後の最後で「おっ!」と思わせられたのは、「権十郎の芝居」でした。う~ん、そうだったのか・・・。

江戸の風俗や価値観などが随所にちりばめられ、よくわからないところもありますが、それはそれで楽しいのです。

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

「あ」行の作家 | 「か」行の作家 | 「さ」行の作家 | 「た」行の作家 | 「な」行の作家 | 「は」行の作家 | 「ま」行の作家 | 「や」行の作家 | 「ら」行の作家 | 「わ」行の作家 | あさのあつこ | いしいしんじ | こうの史代 | さだまさし | その他 | たつみや章 | よしもとばなな | アンソロジー | 万城目学 | 三上亜希子 | 三上延 | 三島由紀夫 | 三木笙子 | 三浦しをん | 三浦哲郎 | 三谷幸喜 | 上橋菜穂子 | 中山七里 | 中島京子 | 中田永一 | 中野京子 | 乃南アサ | 乙一 | 井上ひさし | 京極夏彦 | 伊坂幸太郎 | 伊藤計劃 | 伊集院静 | 佐藤多佳子 | 佐藤賢一 | 俵万智 | 倉知淳 | 光原百合 | 冲方丁 | 初野晴 | 加納朋子 | 加門七海 | 北大路公子 | 北山猛邦 | 北村薫 | 北森鴻 | 原田マハ | 司馬遼太郎 | 吉村昭 | 吉田修一 | 向田邦子 | 坂木司 | 夏川草介 | 夏目漱石 | 大倉崇裕 | 大崎梢 | 太宰治 | 奥泉光 | 宇江佐真理 | 宮下奈都 | 宮尾登美子 | 宮部みゆき | 小川洋子 | 小路幸也 | 小野不由美 | 山崎豊子 | 山本周五郎 | 山白朝子 | 岡本綺堂 | 島本理生 | 川上弘美 | 平岩弓枝 | 彩瀬まる | 恩田陸 | 愛川晶 | 戸板康二 | 日明恩 | 日記・コラム・つぶやき | 有川浩 | 朝井まかて | 朝井リョウ | 木内昇 | 朱川湊人 | 杉浦日向子 | 村山由佳 | 東川篤哉 | 東野圭吾 | 松本清張 | 柏葉幸子 | 柳広司 | 柴田よしき | 栗田有起 | 桜庭一樹 | 梨木香歩 | 梯久美子 | 森博嗣 | 森絵都 | 森見登美彦 | 森谷明子 | 横山秀夫 | 橋本治 | 氷室冴子 | 永井路子 | 永田和宏 | 江國香織 | 池波正太郎 | 津原泰水 | 浅田次郎 | 海堂尊 | 海外の作家 | 湊かなえ | 漫画 | 瀬尾まいこ | 田中啓文 | 田丸公美子 | 畠中恵 | 石田衣良 | 福井晴敏 | 笹尾陽子 | 米原万里 | 米澤穂信 | 芥川龍之介 | 若竹七海 | 茅田砂胡 | 茨木のり子 | 荻原規子 | 菅野彰 | 菅野雪虫 | 藤沢周平 | 藤谷治 | 西條奈加 | 西澤保彦 | 角田光代 | 誉田哲也 | 辺見庸 | 辻村深月 | 近藤史恵 | 酒井順子 | 重松清 | 金城一紀 | 須賀しのぶ | 高城高 | 高橋克彦 | 髙田郁 | 鷺沢萠

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー