永田和宏

2013年12月13日 (金)

近代秀歌

2071「近代秀歌」 永田和宏   岩波新書   ★★★★

「あらかじめ断っておけば、ここに選ばれた100首は、近代のもっともすぐれた100首という選びとは微妙に異なる。ベスト100なら、選ぶそれぞれの人によって100通りの選びがなされるべきである、また、近代の歌は、これだけを知っておけばそれで十分なのかと言われれば、それも違うと思う。ベスト100や、十分条件としての100ではなく、必要十分としての100というつもりである。」(「はじめに」より)

永田さんは高校時代通った塾で、先生が短歌をガリ版刷りのプリントで配布し、「一首一首いとおしむように」鑑賞してくれるという、とても贅沢な時間を過ごされたのだそうです。今、塾や学校でそんな悠長なことをする余裕はないし、やったら問題になるでしょうね。でも、本当に人の心に響く、言葉を豊かにする学問というのは、そういうものではないでしょうか。

さて、近代の短歌から100首を選び、永田さんが解釈してくれるこの一冊。永田さんいわく「あなたが日本人なら、せめてこれくらいの歌は知っておいて欲しいというぎりぎりの100首であると思いたい。」

・・・すいません、知らない歌もたくさんありました。いやはや、もっと勉強しないといかんなあと痛感しました。でも、知らない歌があったからこそ、読んでいておもしろかったです。

正岡子規、与謝野鉄幹、与謝野晶子、石川啄木、北原白秋、若山牧水、斉藤茂吉、島木赤彦、土屋文明、窪田空穂、会津八一、釈超空などなど。よく知っている歌でも、永田さんによる鑑賞で、はっとさせられるものもありました。

次は「現代秀歌」を編まれるとのこと。絶対読みます。

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