アンソロジー

2017年5月 4日 (木)

アンソロジー 隠す

2573「アンソロジー 隠す」 アミの会(仮)   文藝春秋   ★★★★

「隠す」をテーマにした、11人の女性作家によるミステリ・アンソロジー。

大崎梢・加納朋子・近藤史恵・篠田真由美・柴田よしき・永嶋恵美・新津きよみ・福田和代・松尾由美・松村比呂美・光原百合の11名の12編。

読み応えありました~。アンソロジーだし、少しずつ読もうと思っていたのに、冒頭の柴田よしき「理由(わけ)」がおもしろくて、そこから一気読みでした。

「隠す」というテーマでも、いろんな「隠し方」があって、おお!今度はこう来たか~なんて、それぞれの趣向を楽しみました。

印象的だったのは、永嶋恵美「自宅警備員の憂鬱」、近藤史恵「甘い生活」。加納朋子「少年少女秘密基地」は、あの作品のスピンオフで、それも楽しかったです。

それにしても、この「アミの会(仮)」のアンソロジー、すでに3冊目なんですね。知らなかった・・・。前の2冊も探してみなくては。

2017年4月10日 (月)

みんなの怪盗ルパン

2559「みんなの怪盗ルパン」 小林泰三・他   ポプラ社   ★★★

小林泰三「最初の角逐」、近藤史恵「青い猫目石」、藤野恵美「ありし日の少年ルパン」、真山仁「ルパンの正義」、湊かなえ「仏蘭西紳士」の5編を収録した、「怪盗ルパン」オマーシュ・アンソロジー。

小学生の頃、ルパンものを読み漁ったものでした。なつかしい・・・。その記憶がよみがえってくるような5つの作品。

私にとってのルパンのイメージはやはり「怪盗紳士」で、そういった意味では、湊さんの「仏蘭西紳士」が一番好みでした(もっとも、この物語では、ルパンは探偵役ですが)。それから、近藤さんの「青い猫目石」も、ルパンもののテイストが横溢していて、好きでした。

ルパンとホームズどっちが好きかというのは、昔から論争があるようですが、私はかつて断然ルパン派でした。その後、ホームズもののおもしろさにはまりましたが、最近はどちらも読んでいませんねえ。

2016年12月28日 (水)

吾輩も猫である

2517「吾輩も猫である」 赤川次郎・他   新潮文庫   ★★★

8人の猫好き作家が、漱石に挑む!?アンソロジー。

赤川次郎「いつか、猫になった日」、新井素子「妾は、猫で御座います」、石田衣良「ココアとスミレ」、荻原浩「吾輩は猫であるけれど」、恩田陸「惻隠」、原田マハ「飛梅」、村山由佳「猫の神さま」、山内マリコ「彼女との、最初の一年」

いずれも猫の視点から人間たちを見た物語。荻原さんの漫画には驚きましたが。

お気に入りは、恩田陸と原田マハかな。

さくさく読めるので、すき間時間にちょこっと読むのに適してそうです。

2016年11月17日 (木)

X’mas Stories

2493「X’mas Stories」 朝井リョウほか   新潮文庫   ★★★★

副題「一年でいちばん奇跡が起きる日」

朝井リョウ「逆算」  あさのあつこ「きみに伝えたくて」  伊坂幸太郎「一人では無理がある」  恩田陸「柊と太陽」  白河三兎「子の心、サンタ知らず」  三浦しをん「荒野の果てに」

なんですか、この豪華なラインナップは! 買うに決まってるでしょ!

アンソロジーでこれだけ自分の好みの作家さんがそろっていることは珍しいです。そして、それぞれの良さがこれだけ存分に味わえるのも珍しいです。クリスマスを題材にしてても、それぞれ、とっても「らしい」作品になっています。

伊坂さんのは既読でしたが、この話、妙に印象に残るんですよねえ。鉄板ネタ(読んだ人だけわかってください)。

恩田さんのはそうきたか~、と。ある意味「え?」という感じなんですが、いかにも恩田さんらしい。うん、恩田さんならこういうの書くよねえ、と納得。

一番感動したのは、しをんさんのでした。お侍が現代にタイムスリップするというSFなんですが・・・。このネタで、ここまで感動させるあたり、さすがしをんさんだなあ。

いやいや、幸福な読書タイムでございました。

2016年5月 4日 (水)

不条理な殺人

2428「不条理な殺人」 法月綸太郎・山口雅也・他   祥伝社文庫   ★★★★

平成10年に刊行された文庫が、復活。当時としても豪華メンバーですが、今見ると、ますますすごいラインナップです。

山口雅也「モルグ氏の素晴らしきクリスマス・イヴ」、有栖川有栖「暗号を撒く男」、加納朋子「ダックスフントの憂鬱」、西澤保彦「見知らぬ督促状の問題」、恩田陸「給水塔」、倉知淳「眠り猫、眠れ」、若竹七海「泥棒稼業」、近藤史恵「かぐわしい殺人」、柴田よしき@切り取られた笑顔」、法月綸太郎「トゥ・オブ・アス」

10人の人気作家による、10編のミステリ。読み切りあり、その作家おなじみの探偵の登場あり、既読の作品もありましたが、とにかく楽しませてもらいました。

個人的には、女性作家の作品がお気に入りでした。好きな作家さんばかり並んでるものなあ。

2015年4月22日 (水)

みんなの少年探偵団

2273「みんなの少年探偵団」 万城目学・他   ポプラ社   ★★★

江戸川乱歩生誕120年記念プロジェクト第一弾。

万城目学「永遠」、湊かなえ「少女探偵団」、小路幸也「東京の探偵たち」、向井湘吾「指数意犬」、藤谷治「解散二十面相」の5編。

このプロジェクトでは、小路幸也「少年探偵」、藤谷治「全員少年探偵団」と読んできました。少年探偵団ものって、それを読んでる子供たちが、自分もそこに参加している気分になれるのが、とっても楽しかったのでしょうね。ということを、つくづく感じました。

このアンソロジーでも、それぞれが少年探偵団、あるいは怪人二十面相をアレンジしていて、それぞれの味わいがおもしろかったです。個人的には、万城目さんの「永遠」が好みだったかな。

本編を読んだことがないのですが、それでも楽しめるところが素敵です。

2015年4月15日 (水)

サイドストーリーズ

2268「サイドストーリーズ」 ダ・ヴィンチ編集部/編   角川文庫   ★★★

人気作品のサイドストーリーだけを集めたアンソロジー。

中田永一、貴志祐介、宮木あや子、東直己、垣根涼介、狗飼恭子、中山七里、笹本稜平、冲方丁、誉田哲也、貫井徳郎、三浦しをん。

「ストロベリーナイト」から「落としの玲子」、「まほろ駅前多田便利軒」から「多田便利軒、探偵業に挑戦する」があったので、読むことに。どちらもよかったです。

やっぱり、読んだことのある作品のサイドストーリーだと、思い入れがあるので、楽しめました。(「百瀬、こっちを向いて」「さよならドビュッシー」「天地明察」など)

読んでみたいと思ったのは、笹本稜平「春を背負って」です。

どの作品にもやたらタバコが出てくるなあと思ったら、JTの企画ページだったのですね。

2015年3月27日 (金)

日本史の森をゆく

2255「日本史の森をゆく」 東京大学史料編纂所・編   中公新書   ★★★

東大史料編纂所は、古代から明治維新期までの膨大な史料を収集し研究する、国内最高の歴史研究機関。そこに所属する「資料読みのプロ」42名による、とっておきの逸話とは。

副題「史料が語るとっておきの42話」

歴女(笑)としては、非常にそそられるものがありまして、手に取りました。

派手な話や、歴史上の有名な人物はあまり出てこないです。むしろ、庶民の生活に関わることなどが多いです。でも、「史料」を読み解くことで見えてくる過去というのが、なかなかおもしろいのです。

特に興味をもったのは、「紙背文書」。要するに、本来の古文書の裏に書かれた文書なんですが、人からもらった手紙を反故紙として再利用しているので、思わぬ人の書いたものが思わぬところから出てきたりするわけで。そういうおもしろさもあるのですねえ。

ほかにも、「花押」がどういう構造になっているかとか、「未婚の皇后」って何?とか、江戸時代の天皇の経済状態とか、普通の歴史ネタでは物足りない方にはおすすめの、マニアックなネタが満載です(笑)

ただ、やっぱり少し難しかったので(古文書等は、わかりやすく書き下したり、現代語訳したりしているのですが)、★は3つにしときます。

2015年2月15日 (日)

街角で謎が待っている がまくら市事件

2234「街角で謎が待っている がまくら市事件」 秋月涼介・他   創元推理文庫   ★★★

北山猛邦「さくら炎上」、桜坂洋「毒入りローストビーフ事件」、村崎友「密室の本」、越谷オサム「観客席からの眺め」、秋月涼介「消えた左腕事件」、米澤穂信「ナイフを失われた思い出の中に」の6編。

米澤穂信「ナイフを~」が出色の出来でした。「さよなら妖精」の後日譚。あのマーヤの姉が日本を訪れて、太刀洗万智とある事件の謎を解く、という設定。いろんな趣向を凝らした短編が並んだアンソロジーの掉尾を飾るにふさわしい作品でした。

ほかには、北山猛邦「さくら炎上」が印象的でした。蝦蟇倉でなくても成立する話でしたが、せつなさ感がとてもよかったです。

あとは、秋月涼介「消えた~」の中国茶館の雰囲気がすごく好きでした。

真知博士が再登場したり、いろんなリンクが楽しめる、なかなか充実したアンソロジーでした。

2015年2月13日 (金)

晴れた日は謎を追って がまくら市事件

2233「晴れた日は謎を追って がまくら市事件」 伊阪幸太郎・他   創元推理文庫   ★★★

道尾秀介「弓投げの崖を見てはいけない」、伊坂幸太郎「浜田青年ホントスカ」、大山誠一郎「不可能犯罪係自身の事件」、福田栄一「大黒天」、伯方雪日「Gカップ・フェイント」の5編。

架空の街・蝦蟇倉(がまくら)市を舞台にしたミステリ・アンソロジー。蝦蟇倉市の地図もついてます。

やはり道尾秀介と伊坂幸太郎のがおもしろかったです。

道尾秀介「弓投げの~」は、このアンソロジーの幕開けにふさわしい秀作。読者を蝦蟇倉市に誘うとともに、謎の仕掛け、丁寧に張られた伏線にすっかりやられてしまいました。でも、このラストって・・・。

伊坂幸太郎「浜田青年~」は、いかにもな伊坂ワールド。何かあるだろうと思っていたのに、予想外の展開をしてくれます。道尾作品の重い空気を、ちょっとだけ軽くしてくれます。でも、伊坂独特のひんやり感はありますけど。

あとの3人は、初読みです。本格風、日常の謎風、格闘技ミステリとバラエティに富んでますが、それぞれ個性的で、楽しんで読みました。

そして、作者たちがたくらんでいる微妙なリンクも楽しかったです。

「2」も楽しみです。

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