日記・コラム・つぶやき

2017年1月19日 (木)

恩田陸、直木賞!

「蜜蜂と遠雷」が直木賞を受賞しました!

長年のファンで、別に直木賞とらなくても、私は恩田さん読み続けるからいいもんね、と思ってきましたが。
今回は、直木賞とってほしいと、真剣に思いました。
だって、直木賞とれば、この作品、もっと読まれるでしょう?
こんなに豊かな物語、もっとたくさんの人に読まれなきゃ勿体ない!と思ったのです。

でも、良かった。
この傑作でとらなくてどうする!?という思いもあったので。
恩田さん、おめでとうございます!
これからも読み続けます!

2016年12月23日 (金)

2016年マイベスト

今年ももうそろそろ終わりですね。

2016年は、「真田丸、真田丸」言ってた気がしますが、本も読んではいましたよ(笑)

というわけで、恒例の「マイベスト」です。

【第1位】  「蜜蜂と遠雷」 恩田陸

 誰がなんと言おうと、今年のベストはこれです!
 ピアノコンクールを舞台にした、ものすごく密度の濃い物語。
 ずっと恩田陸を読んできてよかったと思える、すばらしい作品です。
 直木賞候補にもなってますが、今度こそ受賞してほしい!!(というか、これで受賞しなくてどうする!?)

【第2位】  「この世界の片隅に」 こうの史代

 泣かせるような描写はしていないのに、泣きました。もうボロボロ。
 映画も評価が高いようですが、この原作コミックもぜひ読んでほしい。
 漫画だから表現できるものが、ここにはあります。

【第3位】  「戦場のコックたち」 深緑野分

 初読みの作家さんでしたが、心臓撃ち抜かれました。
 戦地を舞台にした青春群像でありながら、見事なミステリ。
 これからずっと気になる作家さんになりそうです。

【第4位】  「狂うひとー『死の棘』の妻・島尾ミホ」 梯久美子

 話題になっていたので、けっこう軽い気持ちで手に取り、深みにはまりました。
 「死の棘」に描写された島尾敏雄・ミホ夫婦に迫った評伝。
 「書くこと」に執着する姿がすさまじかったです。

【第5位】  「真実の10メートル手前」 米澤穂信

 「王とサーカス」の太刀洗万智が活躍する短編ミステリ集。
 万智というキャラクタが魅力的で、もっと続きが読みたい!と思わせられます。 

【第6位】  「帰郷」 浅田次郎

 誰かが書かねばならない物語なのだと思います。
 「戦争小説ではなく、反戦小説」・・・作者の言葉が重く響きます。

【第7位】  「希望荘」 宮部みゆき

 杉村三郎、私立探偵として本格始動。
 このシリーズは、最後に残るほろにがさがなんとも言えません。

【第8位】  「神様のケーキを頬ばるまで」 彩瀬まる

 去年、彩瀬さんデビューしましたが、やっぱりこの人の書くものは好きです。
 「暗い夜、星を数えて」も読みましたが、まだ消化されていない感じがしたので、こちらを。

【第9位】  「暗幕のゲルニカ」 原田マハ

 これは、原田さんにしか書けない物語。
 作者の情熱を感じました。

【第10位】① 「星読み島に星は流れた」 久住四季

 初読みの作家さん。絶海の孤島を舞台にしたミステリ。
 純粋にミステリが好きで、夢中になって読んでいた頃のことを思い出しました。

【第10位】② 「静かな炎天」 若竹七海

 同率10位は、女探偵・葉村晶シリーズ新刊。
 ハードボイルドなんだけど、妙に好きなんです。

以上、ベスト10でした。

ランクインはしませんでしたが、今年はおもしろい時代小説にもたくさん出会えました。

  「信長の肖像」 志野靖史
  「ヨイ豊」 梶よう子
  「天下人の茶」 伊東潤

などなど。それから、「真田太平記」も読み進めています(年内に読み終わるかなあ)。

また、大好きな漫画家・吉野朔実さんの訃報は、とてもショックでした。
「本の雑誌」で追悼特集をしてくれたり、ネームを100pも収録した新刊が出たり、というのも忘れられない出来事です。

年内、まだ2、3冊は読むかと思いますが、とりあえずここで一区切り。

このブログを読んでくださった皆様、今年も一年ありがとうございました。

おかげさまで先日、2500冊目の節目を迎えることができました

体力・気力が続く限り、このブログもぼちぼち続けていくつもりです。

あなたも私も、来年もまた素敵な本と出会えますように。

2016年5月 2日 (月)

吉野朔実さん死去

漫画家の吉野朔実さんが、4月20日、病気のために死去されていたことが明らかになりました。

ものすごく動揺するとともに、
茫然としています。

大学生の頃読み始めた「ぶ~け」で、
吉野作品と出会いました。
「月下の一群」「HAPPY AGE」などなど。

何より、私が強い影響をうけたのが、
「少年は荒野をめざす」でした。
あの作品と出会っていなかったら、
その後の私は今とは違っていただろうと思ってます。

「ジュリエットの卵」「いたいけな瞳」「瞳子」「恋愛的瞬間」など、好きな作品をあげたらきりがありません。
「本の雑誌」連載の吉野朔実劇場も大好きでした。

ただただ、残念です。
早すぎます。
もっともっと、読みたかったです。

ご冥福をお祈りします。

2015年12月26日 (土)

2015年マイベスト

まだ2~3冊は読むかと思いますが、とりあえずここらでまとめを。

★今年のベスト10★

【第1位】 「太宰治の辞書」 北村薫

 今年一番のうれしいニュースは、この本の刊行でした。シリーズ17年ぶりの新刊。「中野のお父さん」も刊行され、北村さんの新刊を2冊も読めるという、ファンにとってはうれしい年でした。

【第2位】 「さようなら、オレンジ」 岩城けい

 久しぶりに、読後、鳥肌がたつ感覚を味わいました。既存の小説のどれとも違う、新しい地平が開かれた感じです。「Masato」もよかったです。

【第3位】 「王とサーカス」 米澤穂信

 物語全体の張りつめた空気。ミステリとしての密度の濃さ。「書く」者の宿命。いろいろな要素が絶妙のバランスで成立しています。「満願」もよかったですが、こちらが私の好みでした。

さて、以下は順不同で・・・。

○「本当の花を見せにきた」 桜庭一樹

 センチメンタルと残酷さと、人間への愛。それらが融合した、とっても桜庭一樹らしい吸血鬼物語。紡がれたお話を味わう喜びを感じられる一冊でした。

○「ハケンアニメ!」 辻村深月

 デビュー作から読んでいますが、このところの充実ぶりには目をみはるものがあります。「朝が来る」もとってもよかったのですが、こちらを。昨今流行の「お仕事小説」の中でも出色の出来だと思います。

○「ランチのアッコちゃん」 柚木麻子

 今年初読みしてはまりました。「本屋さんのダイアナ」と迷いましたが、単純におもしろかったこちらのシリーズで。もちろん、「3時のアッコちゃん」もセットで。

○「桜の下で待っている」 彩瀬まる

 同じく今年初読みの作家さん。とっても気に入りました。「あのひとは蜘蛛を潰せない」もよかったし、今後も要チェックです。

○「きみはいい子」 中脇初枝

 これまた今年初読み。テーマが重そうで敬遠してましたが、読んでよかった。「わたしをみつけて」「世界の果ての子どもたち」、いずれも甲乙つけがたい作品でした。

○「EPITAPH東京」 恩田陸

 「ブラック・ベルベット」「消滅」とこれ。3冊も新刊が出て、恩田ファンにはうれしい年でした。どれも捨てがたいですが、その中でこれをチョイス。なんともヘンテコな小説(?)なのですが、こんなの書けるのは恩田さんしかいないでしょう。

○「花野に眠る 秋葉図書館の四季」 森谷明子

 図書館を舞台にしたミステリのシリーズ第2弾。久しぶりの新刊でしたが、1作目よりぐんとおもしろくなっていました。不思議と印象に残る物語でした。

★今年、がんばりました★

○「アンナ・カレーニナ」「罪と罰」「楡家の人びと」・・・いずれも苦戦しました(笑) でも、「いつかは読みたい」と思っていた物語だったので、満足です。

○月イチ・クリスティ・・・「オリエント急行の殺人」からはじまって、月に一冊、クリスティを読むという課題にチャレンジ。無事、達成できました。できれば続けたいけど、月イチはもう無理かな。

★その他★

○里中満知子「天上の虹」が、とうとう完結しました。ずっと読んできた者として、感無量でした。

○大好きな作家・宇江佐真理さんが亡くなられました。まだ、ショックから立ち直れずにいます。今年一番の悲しいニュースでした。

さて、今年も充実した読書ライフを送ることができました。読んでくださったみなさまに感謝します。ありがとうございました。

これからも細々と続けていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2014年12月24日 (水)

2014年マイベスト

2011年以来ご無沙汰していましたが、久々にベストを選んでみました。順位はつけられないので、順不同で・・・。

 

○「鹿の王」 上橋菜穂子

  今年は上橋さんをよく読みました。このほかにも、「守り人」の再読や、エッセイや・・・。国際アンデルセン賞受賞後第1作となった「鹿の王」は、人と病との戦いがテーマ。これだけ入り組んだ筋立てをよくもまあ・・・というすごい物語。読みごたえありました。

○「ソロモンの偽証」 宮部みゆき

 文庫化を契機に読みました。やっぱり、宮部さんはすごい! 文庫にして6冊、全然苦になりませんでした。重い話なのだけれど、中学生たちの姿に希望を感じました。文庫のおまけの「負の方程式」もよかったです。

○「荒神」 宮部みゆき  + 「荒神絵巻」 こうの史代

 またしても宮部さん。これは、「絵巻」とセットで。今年も宮部さんはよく読みました。驚愕のラストの「ペテロの葬列」もありました。時代物なんかも、ちょこちょこ読み返しています。

○「八月の六日間」 北村薫

 山に登って帰ってくる・・・ただそれだけの話なのに、なぜこんなに心惹かれるのか。北村薫ワールド全開でした。どんなお菓子を持っていこうか、どんな本を持っていこうか、それを選ぶ場面が、とても好きです。

○「夜の底は柔らかな幻」 恩田陸

 怖かったですが、おもしろかったです。相変わらずカテゴライズしづらい作品ですが(苦笑)、恩田さんらしい、現実からちょっとずれた異世界が広がっていく感じがたまらなかったです。恩田作品はほかに「雪月花黙示録」も。こちらは趣味の世界が暴走してるような話でした(笑)

○「海うそ」 梨木香歩

 不思議な物語。一言で言ってしまえば、そんなふうになってしまいます。「喪失」がテーマなのだけれど、とても豊かな物語だと感じました。梨木作品は「冬虫夏草」もありました。これまたよかったです。

 

○「ルピナス探偵団の憂愁」 津原泰水

 作者のしかけに唸らされました。シリーズものの2作目ですが、これから読む方は、1作目の「ルピナス探偵団の当惑」から読まれることをぜひおすすめします。でないと、感動は味わえません。

○「みをつくし料理帖シリーズ」 髙田郁   

 今年刊行された「美雪晴れ」「天の梯」で、みごと完結しました。主人公・澪のけなげな生き方に何度泣かされたことか。おいしそうな料理もたまりません。続けようと思えばいくらでも続けられる話ですが、スパッと終わりにしたところも好感がもてました。

○「ピエタ」 大島真寿美

 女性なら、きっと心に響くはず。そんな物語でした。大島さんは初読みの作家さん。これからもっと読んでいきたいなと思わせる作家さんです。

 

○「旅屋おかえり」 原田マハ

 大作なんかではなくて、サクッとした感じの物語なのですが、妙に心に残りました。気持ちがほっこりするというか。単純に、好きな話です。

ほかにもたくさんあるのですが、とりあえずこんなとこかな。

相変わらず読書傾向はめちゃくちゃですが、基本的には物語(フィクション)が多かったです。ここ数年の新しい傾向は、新書を読むようになったことですかね。新書、すごく出てますよね・・・。

図書館通いをすると、新刊本を次々借りてしまって、落ち着いて読めないので、最近は図書館から遠ざかっています。とはいえ、新刊本も気になるし、悩ましいところです。

 

2011年12月30日 (金)

2011年マイベスト

去年に比べると読書量はグッと減りました(というか、こちらが正常な状態)。でも、本の力を再確認させられました。
震災後、地元図書館の館長さん(かつての上司)に「こういう時ほど、本を読みなさい」と言っていただいたこと、忘れられません。

そんな2011年のマイベストを10冊(プラスα)セレクトしてみました。では、いってみよー!

【第1位】 「春を恨んだりはしない」 池澤夏樹
 震災後、作家としていちはやく声を上げた方々の一人で、それを継続している数少ない方である池澤さん。批判をおそれず、自分の考えを根拠をあげて発表する。その生き方が、震災後の一つの道しるべになるような気がします。

【第2位】 「歳月」 茨木のり子
 詩人の死後に発表された詩集。夫との愛、夫の喪失の哀しみを率直にうたう詩は、読むたびに胸にせまります。よくぞこれを世に出してくださいました。

【第3位】 「家族の歌 河野裕子の死を見つめた344日」 永田和宏 河野裕子 他
 こちらは、ガンで亡くなった歌人・河野裕子さん一家が新聞に連載したコラムをまとめたもの。歌人一家だけれど、四者四様の歌詠みとしての在り方が興味深かったです。河野さんが死の床でも歌を詠み続けたこと、それを記録し続けた夫の永田さん。二人にとってはそれが自然な形だったのでしょう。

【第4位】 「三陸海岸大津波」 吉村昭
 震災後、ずいぶん読まれたようですが、私もその流れに乗ってしまいました(そもそも、夫が買ってきたんですけど)。何度も津波を経験し、そのたびに壊滅的な被害を受けてきた三陸沿岸。その悲惨な状況を書き記すことで、「次」への警告とした記録文学だったのですが・・・。

【第5位】 「白の祝宴」 森谷明子
 「千年の黙」の続編。紫式部を主人公にした平安ミステリ。とにかく、このシリーズは、好きなんです。それでも書かずにはいられない主人公の業というか、その思いに強く惹かれます。

【第6位】 「一刀斎夢録」 浅田次郎
 浅田新選組も三作目。今度の語り手は斎藤一。新選組の初期から全盛期、鳥羽伏見の戦いから戊辰戦争・・・すべてを経験し、さらに警視庁抜刀隊として西南戦争にも参加した実在の人物に、思う存分語らせています。浅田次郎の語りの文学、たっぷり堪能いたしました。

【第7位】 「新参者」 東野圭吾
 今さら説明するまでもないです。私が愛してやまない加賀恭一郎もののミステリ。下町の人情がうまく絡んで、なんとも言えない読後感が素敵でした。もう一作「マスカレード・ホテル」もめちゃくちゃおもしろかった! というわけで、合わせ技一本で、第7位にランクイン。

【第8位】 「オーダーメイド殺人クラブ」 辻村深月
 辻村さんうまくなったなあ・・・とつくづく感じる昨今。今年はこれと「本日は大安なり」が、ものすごくおもしろくて。個人的な好みでは「本日は~」の方なのですが、辻村さん本来の持ち味や読後の余韻の深さ、意外性で、こちらをランクインさせました。辻村さん、しばらく目を離せません。

【第9位】 「まんまこと」 畠中恵
 「まんまこと」「こいしり」「こいわすれ」と、シリーズ3作、今年一気に読みました。この世は思うに任せぬもの。わかっていても、人は苦しむものですね。せつなくて、泣きたくなるような読後感だったりしますが、とっても好きです。まだシリーズは続きそうなので、追いかけて読みます。

【第10位】 「この人から受け継ぐもの」 井上ひさし
 震災後の今、つくづく「生きていてほしかった」と思います。生きてらっしゃるあいだに、もっとこの人の言葉に耳を傾けるべきだった・・・と。今からでも遅くない。井上ひさしのメッセージを受け止めようと思っています。

【番外】 ランクインはしなかったけど、印象的だった本、はまった本。

「この女」 森絵都

「虐殺器官」 伊藤計劃

「平成猿蟹合戦図」 吉田修二

「キケン」「県庁おもてなし課」 有川浩

「中村雅楽探偵全集」 戸板康二

「怖い絵」シリーズ 中野京子

とりあえず、こんな感じです。順位はあくまで主観的なものですので・・・。

エンタメ読みの私が、珍しくノンフィクション系を多く読んだ年でした。脈絡なく読んでいるのはいつものことですが、みなさんのブログも参考にさせていただいて、おもしろい本をたくさん発掘できました。ありがとうございました。

いろんな人や、いろんな本に助けられて、なんとかかんとか日々を過ごしています。そのありがたさを忘れないようにしようと思いながら。

2011年もお世話になりました。2012年もよろしくお願いいたします。みなさまにとって佳き年となりますように・・・。


 

2010年12月28日 (火)

2010年マイベスト

毎年恒例「マイベスト」発表の季節がやってまいりました。(いや、誰も待ってないから)

今年はひたすら本を読みまくったので、選ぶのにものすごく苦労しました。これは贅沢な苦労ですね。心に余裕がないと、せっかくいい本に出会っていても、あまり感動できなかったりします。そういう意味では、今年、読書を堪能できたのは、私の人生において大きな意味があった気がします。

さて、では、いきます!

【第1位】 「獣の奏者 探究編・完結編・外伝」 上橋菜穂子

 もう、今年はこれをベスト1に挙げずしてどうする!?という感じで・・・。バラすとこれだけで3位まで占めちゃうので、3冊セットで。本を読みながら、ボロボロに泣きました。今年、いろんなことで苦しみましたが、出会えてよかったと思える物語でした。これはもう、生涯の愛読書になることでしょう。

【第2位】 「小暮写眞館」 宮部みゆき

 久々の現代ものエンタテイメント。「理由」や「模倣犯」に比べたら、軽いのかもしれない。けれど、私は厳しくも優しい視線で登場人物を包み込む宮部さんの物語が、やっぱり好きです。これも泣きましたね~。宮部さんは「あんじゅう」もすごくよかったですが、あれはまだ続きそうなので、今年はこちらをランクイン。

【第3位】 「つづきの図書館」 柏葉幸子

 他愛ない話なのかもしれません。でも、まさに大人のための童話。凝り固まっていた私の心は、この本を読んだときから少しずつ解きほぐされました。これも一生てもとに置きたい本です。友人たちにも勧めまくっています。

【第4位】 「終わらざる夏」 浅田次郎

 岩手県出身の人たちが主人公の戦争もの・・・ということで、即購入。一般的な戦争ものの概念を破る展開で、戦争とは何か、平和とは何かを、せつせつと訴えてきます。これはもう、たくさんの人に読んでほしい作品です。

【第5位】 「神様のカルテ 1・2」 夏川草介 

 あまりにも売れ筋だとつい敬遠してしまうのですが、これは評判通り素敵な物語でした。「1」もよかったけれど、「2」はさらに好きです。人間が人間らしく、真っ当に生きて死んでいくことの尊さを考えさせられます。

【第6位】 「少年少女飛行倶楽部」 加納朋子

 いまさらですが、読みました。大好きです、こういう話。若者が夢をもてなくてどうする!? 若者が無茶をしなくてどうする!? 今は、すべきでない無茶をしちゃう子が多いですが、若いうちだからできる無謀なことってのもあるんだよ、と言いたいです。

【第7位】 「きのうの世界」 恩田陸

 恩田さんの積読本も一掃しました(笑) その中で一番のヒットはこれ。というか、久々に「恩田陸キタ―ッ!」って感じでした。でも、書かれたのはけっこう前ですね。謎の設定や、あやしげな人物の配置など、とにかくすべてが私好みでした。小説じゃないけど「メガロマニア」もおもしろかったです。

【第8位】 「昭和二十年夏、女たちの戦争」 梯久美子

 梯さんのノンフィクションをひそかに追いかけて読んでいるんですが、これはかなりおもしろかったです。戦地に行っていない女性たちの生活や感覚がわかります。これもたくさんの人に読んでほしい一冊。

【第9位】 「竜馬がゆく」 司馬遼太郎

 昨年の暮れから「坂の上の雲」にチャレンジし、へとへとになって読み終え(苦笑)、次にこれを夫にすすめられました。いやあ、読みやすいこと!(笑) 8冊もあるのが、全然苦にならなかったです。永遠の青春小説ですね。これと比較しながら大河ドラマを見るのも楽しかったです。

【第10位】 「八日目の蝉」 角田光代

 ドラマ化を機に読みました。重い話なのですが、不思議に嫌な感じがしなくて。でも、読んだ当時は、ずいぶんいろんなことを考えさせられました。今でも、まだ何かがわかったわけではないのですが。何年かたったら、また読み返してみたい一冊です。

≪今年初めて出会った作家さん≫

今年「お初」で、すっかりハマった作家さんたちです。みなさんからおすすめされたり、ブログを拝見しておもしろそう!と思って読み始めました。感謝です!!

その1 宮下奈都  「よろこびの歌」「スコーレ№4」

その2 柳広司   「ジョーカー・ゲーム」「ダブル・ジョーカー」ほか

その3 小路幸也  「東京バンドワゴン」シリーズ

その4 髙田郁   「みをつくし料理帖」シリーズ

≪追悼・三浦哲郎 井上ひさし≫

このお二人が亡くなられたことは、少なからずショックでした。これからも作品は読み続けていきますが、今年読んだ中で、一番心に残ったものを。

三浦哲郎「おふくろの夜回り」   生前最後の単行本になってしまいました。

井上ひさし「父と暮せば」      数ある戯曲の中でも、これは名作。

以上、2010年の総決算でした。

今年はたくさんの方にご心配をおかけしてしまいましたが、なんとかやっています。私にとって大切なこと、私をつくっているものの中に、まちがいなく「本を読むこと」があると再認識しました。それから、人とのつながりも、私にとっては欠くことのできないものです。

みなさん、本当にありがとうございました。励ましてくださったこと、見守ってくださったこと、心から感謝しています。

そして、来年もどうぞよろしくお願いいたします<m(__)m>

2009年12月29日 (火)

2009年マイベスト

今年は心身ともにコンディションが良くなく、なかなか本も読めませんでした。昨年はそれでも図書館本をかなり活用させていただきましたが、今年は期限までに読む自信がなく、図書館にも通えませんでしたよ。昨年以上に不本意です。でも、旦那さまの影響で、若干読書傾向も変わってきたり・・・それなりに、楽しんで読んだ年でもあったかもしれません。

というわけで、年末恒例のベスト10です。

【第1位】 「鷺と雪」 北村薫

 シリーズ完結編にして、直木賞受賞作。たぶん、ここに着地するのだろうと予想していたものの、あまりに見事で意外な幕切れに茫然としました。今でもラストを読んだ瞬間の鳥肌が立つような思いは忘れられません。私にとっては、北村薫は好きな作家というだけでなく、かけがえのない友人と出会うきっかけになった特別な存在です。そして、ずっと直木賞をとってほしいと願っていた作家のひとり。そういうもろもろの思いをこめて、今年のベスト1にランクしました。

【第2位】 「夏から夏へ」 佐藤多佳子

 私には珍しく、ノンフィクションがランクインです(今年はノンフィクションもたくさん読みました)。「一瞬の風になれ」の作者・佐藤さんが大阪世界陸上の4継(400Mリレー)のレースとその選手を追いかけたノンフィクション。「一介の陸上ファン」というスタンスを貫いた、真摯で熱い佐藤さんの取材姿勢が、私にはすごく好感がもてました。

【第3位】 「スペース」 加納朋子

 加納朋子はずっと好きで読んできた作家さんで、今までの「加納朋子マイベスト」は、「ガラスの麒麟」か「いちばん初めにあった海」をあげてきましたが・・・これはそれを超えたかもしれません。「ななつのこ」「魔法飛行」と続いてきた「駒子と瀬尾さん」のシリーズものの第3作なんですが、駒子の成長と、加納さんがずっと描き続けてきた「女の子」というものが、とても素敵な形で結晶していて。物語の構成が見事で、とても好きな話になりました。

【第4位】 「武士道エイティーン」 誉田哲也

 これまた武士道シリーズの第3作。高校3年のインターハイがクライマックス・・・なのですが、それだけで終わらないところがよかったです。スピンアウトものと本編とのつながり方もとてもいい感じで。香織と早苗、対照的な二人の主人公が、それぞれに生きる道を見つけていく姿がとても好きでした。ま、個人的に剣道好きだし(笑) 夫婦で全日本選手権のDVDに見入ってるような環境で読んだので、ちょっと評価高くなっちゃったかも(笑)

【第5位】 「まほろ駅前番外地」 三浦しをん

 「まほろ駅前多田便利軒」のスピンアウトもの。ちょっと物足りないかな~と思って読んでいたら、ざわっと心をつかまれました。やっぱり私はこの系統のしをんさんが一番好きです。人との関わり方が不器用な人たち。それでも、人とTながらずにはいられないせつなさ、寂しさ。そんな人たちをいとおしく思うしをんさんの視線が好きです。続編出ないかなあ。 

【第6位】 「切れない糸」 坂木司

 「引きこもり探偵」以来読んでる作家さんですが・・・なんとなく自意識過剰な主人公が多く、「う~ん」と思うこともあったのですが。これは、クリーニング店を舞台にするという発想の面白さもさることながら、主人公の青臭さも、その成長も嫌みなくかかれていて、読んでいて非常に心地よかったです。「坂木司マイベスト」です。

【第7位】 「配達あかずきん」 大崎梢

 ずいぶん評判がいいので気になっていたのがようやく読めました。期待にたがわずおもしろかったです。書店員を探偵役に、本屋を舞台にした連作ミステリ。本好きにとって、おもしろくないわけがないですね。すごく楽しみながら、一気に読んでしまいました。大崎さん、今すごく注目してます。

【第8位】 「プリンセス・トヨトミ」 万城目学

 最初は「ホルモーほどじゃないかな」と思ってましたが、読み進むにつれて、どんどん引き込まれました。スケールの大きさに脱帽。大阪に土地勘があったら、もっとはまったことでしょう。戦国マニアだったので、ついていけた部分もありますが。それにしても、万城目さんの頭の中って、どうなってるのでしょうね。

【第9位】 「津軽」 太宰治

 珍しく、こんなものを読みました。旦那さまの影響です。夏に斜陽館に行った後読みました。意外なほどおもしろかったです。太宰をもうちょっと読みたかったのですが、この後1冊読んで挫折。また来年チャレンジしようと思ってます。とりあえず、「斜陽」でも読もうかな。

【第10位】 「ハリー・ポッターと死の秘宝」 J.K.ローリング

 とうとう完結しちゃいましたね。今年の正月に読み終えました。いろんな登場人物が死んでしまって悲しかったけど、ラストはいろんな思いを抱えたハリーたちがしっかり大人に成長していて、とても嬉しかったです。大長編ファンタジーの終幕にふさわしい物語で、ホッとしました。

以上、今年のベスト10です。

それにしても、本当に読んだ冊数の少ない年でした・・・。来年はもう少し読書の時間をつくらねば。

みなさんのブログにもさっぱりお邪魔できず、申し訳ないです。また時間をつくって遊びに行きますので、よろしくお願いします。

2008年12月25日 (木)

2008年マイベスト

怒涛の(私にとっては)の2008年が終わろうとしています。ここ数年でというか、本プロに感想をアップするようになってから、こんなに本を読めなかった年はないです。覚悟はしていましたが、よもやここまでとは・・・。たぶん、来年もこんな感じなんだろうなあ。読みたい本は山のようにあるのですが、とにかく時間が足りないです。生活環境が激変したので、しかたないですが。

さて、年内にあと1~2冊は読みたいのですが、そろそろいいかなあ・・・という感じで、ちょっと早いですが、2008年マイベストを紹介します。今までと変えて、今回はベスト10方式にしてみました。

【第1位】 「図書館革命」 有川浩

 「図書館戦争」シリーズ(別冊も)全部含めて、やっぱりこれが今年一番はまった物語だた気がします。最初はあまりに軽いノリにイラついたりもしましたが、最後はすっかりのめりこみました。笑ったし、泣いたし、感動しました。これぞ、エンタテイメントということで。

【第2位】 「サクリファイス」 近藤史恵

 近藤さんはデビュー以来ずっと追いかけてきた作家さんで、好きなんですが・・・これはとうとう来た!という感じでした。読んで、鳥肌が立ちました。これは、近藤さんにしかかけない世界です。そして、近藤さんがメジャーになったという意味でも、記念すべき作品でした。

【第3位】 「ナラタージュ」 島本理生

 今さらなんですが・・・文庫化されてすぐ読んだということで許してください。島本さんはもともと好きなんですが、これはきました。いや、ベタな物語なんですけどね。これ読むと、絶対「ナラタージュ」したくなりますよね(苦笑) それくらい、人の思いの普遍性みたいなとこをついてくる物語でした。

【第4位】 「中庭の出来事」 恩田陸

 恩田ワールド全開の不条理劇というか・・・。恩田さん好きな人でないと、ついてけない世界かもしれません。私はすごく好きでした。特に、劇中劇のところが。でも、私にして恩田作品がベスト3に入ってないというのは、ちょっと珍しいことです。でも、未読本もたまってるしな。来年はがんばって読もう。 

【第5位】 「ジェネラル・ルージュの凱旋」 海堂尊

 つい昨日読み終えたばかりですが、これはすごくおもしろかったです。もっと早い時期に読んでいても、間違いなくランクインしてました。登場人物が魅力的であることは、エンタテイメントには欠かせない要素なのだなと感じました。 

【第6位】 「鴨川ホルモー」 万城目学

 これも今さら読みました・・・って感じでしたが、はまりましたね~。いったいこの奇妙な世界は何!?と。「レナウン娘」のくだりは、今でも記憶鮮明です。凡ちゃんのキャラもすごくよかったし、「ホルモー六景」も楽しかった。好きです、「万城目」ワールド、

【第7位】 「武士道シックスティーン」 誉田哲也

 自分が剣道経験者だからというのをさっぴいても、じゅうぶんおもしろい青春小説でした。妙に熱いところと、冷めてるところのバランスが絶妙。続編の「セブンティーン」もこみでの7位です。「エイティーン」が楽しみです。

【第8位】 「終末のフール」 伊坂幸太郎

 ずっと読みたかった伊坂作品をけっこう読めた年でした。これと「死神の精度」とどちらにしようか迷いましたが、好きな話が多かったので、こっちで。なんとなく明るい気分になれるところもあったし。伊坂さんはまだまだ追いかけ続けたい作家さんです。

【第9位】 「甲子園への遺言」 門田隆将

 私にしては珍しく、ノンフィクションです。NHKドラマ「フルスイング」のもとになった本。元プロ野球のコーチで、59歳で高校教師になった高畠道宏さんの生涯をつづったもの。非常におもしろかったし、指導者として教えられること、考えさせられることの多い本でした。ドラマも、すごくよいですよ(今、再放送中)。

【第10位】 「私の男」 桜庭一樹

 好きな話かと聞かれたら、うなずくことはできない。けれど、読んでからずっと残っている・・・そんな物語でした。人の心の影の部分を描き出したら、今は桜庭さんの右に出るものはいないのではないか、と。これからもずっと追いかけてしまいそうな作家さんです。で、読むたびに「う~ん」とうなってしまいそう(苦笑)

さて、以上です。最近、他のみなさんのブログにお邪魔する余裕がないので、書きっぱなしになりますが、いろいろコメントつけていただければうれしいです。

もちろん、今年の個人的な出来事のトップは、「結婚したこと」。これにつきますけどね(笑)

2007年12月29日 (土)

2007年マイベスト

今日、実家に帰省しますので、年内のupはこれが最後になります。

ということで、2007年に読んだ本マイベスト発表~♪

【第1位】 「天と地の守り人」上橋菜穂子

【第2位】 「中原の虹」浅田次郎

【第3位】 「木漏れ日に泳ぐ魚」恩田陸   「前巷説百物語」京極夏彦

 これらの物語は、いずれも「本を読むことの楽しさ」を存分に味わえるものばかりです。読んでいる間、本当に幸せな時間を過ごすことができました。

【今年初めて読んだ作家ベスト3】

 ★コニー・ウィリス 「ドゥームズデイ・ブック」

 ★有川浩 「図書館戦争」シリーズ

 ★桜庭一樹 「赤朽葉家の伝説」

 いずれも初めて読んで「大当たり!」だった作家さん。これからもチェックしていきたいです。

【2007年漫画マイベスト】

 ☆「フラワー・オブ・ライフ」よしながふみ

 ☆「舞姫 テレプシコーラ」山岸涼子

 感想をupしたものの限定で。どちらも泣かされました。「フラワー~」の方は、繰り返し読んでいます。

 今年は本プロ閉鎖という大事件があり、悲しい&悔しい思いもしました。それでも、こうやって本は読み続けています。本プロ時代にできた絆も、決して途切れていないのがうれしいです。

 やはり、5年続けた本プロが、私の血肉になっているということを痛感した2007年でした。

 もちろん、これからも本は読み続けます。みなさん、これからもよろしくお願いします!

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