ブラザー・サン シスター・ムーン
1400「ブラザー・サン シスター・ムーン」恩田陸 河出書房新社 ★★★★
三人がいたあの夏の日。空から蛇が降ってきたあの日は、今ではもう遠い時間になってしまった…。綾音と衛(まもる)と、一(はじめ)。学生時代を通りすぎた三人が語るあの時間。
さて、1400冊目はやっぱり恩田さんです。恩田フリークを自認する私ですが、最近はご無沙汰してました。だって、恩田さんを読み始めると、ほかのことは何もできなくなるので。なので、久々の恩田陸。
意外にもというか、恩田風「青春小説」は、ものすごく淡々としていて、いつも感じる物語のうねりはありませんでした。なんか、散文詩を読んでる気分。
綾音→衛→一と話が進むうちに見えてくるものもあって、その辺は恩田さんらしいのですが…。一番今の恩田さんに近いであろう綾音の章が、一番照れくさそうでした。
なんとなく、恩田さんの中で、学生時代ってまだ客観視できないのかな…なんて思いながら読んでました。
小説と音楽と映画。そういうものに時間を費やし、没頭できた時代、確かに私にもありました。この三人は、恩田さんの分身であり、私たちの分身でもあるのでしょう。
懐かしく、恥ずかしく、思い出すとちょっとせつない…かと言って、感傷に浸る気にはなれない時間。私の中にも確かに存在したあの時間を、まざまざと思い出してしまった…そんな物語でした。
さてさて、どうにか1400冊に到達しました。結婚して、自分のことだけにかまけてるわけにいかなくなったので、本を読むペースはガクンと落ちてしまいましたが、ここまでなんとか続けてきました。これからも細々と続けていくつもりです。よろしくお願いします。
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