漫画

2009年12月11日 (金)

本を読む兄、読まぬ兄

1426「本を読む兄、読まぬ兄」吉野朔実   本の雑誌社   ★★★★

本を読まずにはいられない吉野さんの、本に関するコミックエッセイ・第5弾。

ええっと。うちは、本があふれてます。旦那さんの本です。結婚するときに大量処分したのですが、「どうしても捨てられない」本が、たっくさんあります。それが、本棚とかカラーボックスにびっしりと。「ザ・文学青年」といったラインナップの本。なかなか壮観ではあります。

・・・なんてことを、「人に見せる本棚」の話を読みながら、考えてました。ちなみに、私の本棚は、旦那とは対照的に、いまどきのエンタテイメント系中心です。旦那いわく「改行の多い小説」、と。大きなお世話じゃ。

さてさて、これ、2007年に出てたのですね。なぜか見逃してました。なんでだろう・・・?

相変わらず、吉野さんの本のラインナップは、私のそれとはずれていますが、ジャンルは違えど、本好きにはたまらないです。

上野にある(らしい)国際こども図書館、行ってみたいです。

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2009年11月29日 (日)

のだめカンタービレ(全23巻)

1423「のだめカンタービレ(全23巻)」二ノ宮知子    講談社    ★★★★★

シュトレーゼマンとのデビューコンサートの後、音楽から逃げ続けるのだめ。子供相手に楽しそうにピアノを弾くのだめの姿に、千秋もどうすべきか悩むのだが…。

完結しました!
パリ編になってから、けっこう読んでてもつらい展開が多かったですが…最後は感動的でした。こんなふうに「原点」に帰るんですね。ほんと、よかった。

のだめが「千秋といるために」ピアノを弾くというのが、どうにもしっくりこなかったのですが、最後にそこがきちんと解決されて、スッキリしました。

それにしても、この漫画、クラシックブームを巻き起こしちゃいましたね〜。私もしっかり影響受けました。
それから、ピアノをならい始めた頃の気持ちも思い出しました。

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2009年11月21日 (土)

光の回廊

1422「光の回廊」清原なつの    小学館文庫    ★★★★

藤原不比等の娘・安宿媛は、天皇の妻となり、藤原氏の権力の象徴として君臨していた。しかし、ペルシア人仏師・カイとの出会いが、媛を変えていく…。

すっごく好きな漫画なのです。
歴史好きなのもありますが、歴史をアレンジしながら、人の生き方をせつないまでに歌い上げる清原ワールドにとりこになった作品です。
細部を忘れてしまったのでもう一度読みたいと思っていましたが、ようやく念願かないました。
強い安宿媛が、カイと出会って本当の恋を知り…というメロドラマは、サロメのような展開を見せますが、大仏建立に絡めて、媛(光明皇后)の魂が救われるまでを描いた後編が見事です。
今、奈良がマイブームですが、藤原氏はあんまり好きじゃなくて、光明皇后も興味なかったのですが、ちょっと調べてみようかな。
カイが作った(?)興福寺の阿修羅像は、去年見てきました。大好きな仏像ですが…見る前にこの漫画を読んでておきたかったです。

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2009年9月26日 (土)

女の子ものがたり

1412「女の子ものがたり」西原理恵子   小学館   ★★★★

「もうこんなともだちは一生できないと思う」・・・田舎で暮らす女の子なつみと、ともだちのみさちゃん、きいちゃん。しあわせになりたくて、でも・・・。

やっぱり、西原理恵子は苦手です。

これに先立って出た「上京ものがたり」は、立ち読みしてて泣きそうになって困りました。これは映画化されたけど(映画は見てません)、そういえば、読んでなかったなあ・・・と思い、衝動買い。「上京~」の、さらに前の話になります。

これでもかとばかりに繰り出される「しあわせ」じゃない現実。恵まれてるとは言えない家庭。成長して、ヤンキーになってもさえないなつみたち。ともだちとは言うものの、お互いにすごく嫌いだったりして。

読んでて、痛くてたまらないのです。なつみたちに比べれば、私は幸せな子供だったと思うけれど、それでも「女の子」として、思い当たる「何か」が。あまり思い出したくない気持ちを目の前にさらされるようで、つらくなります。西原理恵子を読んでると、いつもそんな気持ちになります。だから、苦手。

それなのに。

絵が好きなわけでもないし、西原さんの生き方に共感するわけでもないのだけど、なぜか手にとってしまうのですよね・・・。

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2009年5月23日 (土)

しゃにむにGO(全32巻)

1394「しゃにむにGO(全32巻)」羅川真里茂   白泉社   ★★★★★

一目ぼれした女の子がテニスラケットをもっていたことから、テニスを始めた伊出延久。入部したテニス部には、ジュニアで活躍した滝田留宇衣がいた。しかし、彼は勝利へのモチベーションを失っていた。延久と留宇衣・・・二人の出会いが、彼ら自身の運命を大きく変えていく。

とうとう完結しました。最後2巻は同時発売で、インターハイ決勝戦を一気読みできるというのが非常によかったです。

これはもう、何回泣かされたかわかりません。もと陸上選手でテニスには素人の延久と、もとプロテニスプレーヤーを母にもつサラブレッドながら、何かを得られずにいる留宇衣という二人の「天才」がメインで、彼らのドラマではあるのですが、ライバルの佐世古や、コーチの池やんなど、それぞれのドラマがまたよいのです。さらに、高校テニス部のドラマもちゃんとあって、「天才」じゃない普通の高校生もちゃんと描かれている。さらに、恋愛もあり、青春ものとしても、じゅうぶんおもしろい。完全にはまってました。

もともとスポーツものには弱いですが、これは久々にはまったスポーツ漫画です。これをどういうふうに着地させるんだろうと思ってましたが、最後の締めが最高によかったです。鳥肌立ちました。未読の方にはぜひおすすめしたい!

ちなみに、私が泣いたシーンベスト1は、「インターハイ団体決勝のウチくんの試合」でした。あれは、読むたびに泣いてしまいます。

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2009年3月26日 (木)

信長遊び

1385「信長遊び」黒鉄ヒロシ   リイド社    ★★★★

日本史に、後にも先にもこんな人物はいなかった。織田信長…果たして彼はどんな人間だったのか?

「新選組」が最高におもしろかった黒鉄漫画。これも期待を裏切りませんでした。
私は一時期信長にはまりましたが、これほどわからない人も珍しいです。黒鉄さんはそんな信長にいろんな角度からアプローチ。自説も交えて、稀代の天才・信長の姿を浮かび上がらせています。
桶狭間から始まって、本能寺の変まで。さらに、信長の息子たちのその後も…。歴史の中に突如として現れて、突如として消えていった巨人の異様さが印象的です。
私としては、お市の章と荒木村重の章が興味深かったです。それから、光秀と信長を表裏一体ととらえた見方も。
信長に興味のある方にはオススメの一冊です。

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2009年3月13日 (金)

陰陽師(全13巻)

1382「陰陽師(全13巻)」   岡野玲子  原作・夢枕獏   白泉社   ★★★★

式神を自在に操る陰陽師・阿倍晴明は、友人の源博雅とともに、魑魅魍魎の跋扈する平安の闇を切り開く・・・。

原作は偉大なるマンネリズムの中を回遊していますが(ほめてるんですよ)、岡野玲子版の漫画の方は、とんでもない高みに飛翔してしまって、ついていけなくなって読むのをやめていたのでした。でも、やっぱりどんな終わり方をしたのか気になって、今回再チャレンジ。

原作に沿っていた最初の方は大丈夫ですが、漫画が原作を超えていったあたりから、やっぱりついていけませんでした(涙)

今回、なんとか最後まで読みましたが、世界観が壮大かつ深遠すぎて、とうてい理解できませんでした。残念・・・。

逆に、すごくシンプルな話なのでは・・・という気もしたのですが、やっぱり理解しきれませんでした。

とにかく、すごい作品だ・・・としか言いようがありません。これしか言えない自分の「浅さ」が情けないです。

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2009年3月 1日 (日)

パーマネント野ばら

1380「パーマネント野ばら」西原理恵子   ★★★★   新潮文庫

港町にたった一つの美容室。ここは女のザンゲ室。今日も町の女たちが、恋の話をしにやってくる。情けなくて、かっこ悪い、でも、女を生ききっている女たちの物語。

最近の西原さんの漫画は、苦手です。すごく、痛い。読んでいると、泣きたくなる。

この漫画も、単行本で出た時に、立ち読みして、うっかり泣きそうになりました。だから、買いませんでした。でも、最近、うちの職場で西原さんの「毎日かあさん」がちょっとブームになっていて、その勢いで、文庫化されたこれを買ってしまいました。

久しぶりに読み返してみて、やっぱり、痛かったです。女であること、女だから感じるいろんな悲しさやつらさ、理不尽とかを、すごくあっけらかんと描いているのに、すごくせつない。キレイゴトじゃすまないとこまで突っ込んで描いてるのに、あとに残るものはすごくピュアで、そのことにとまどってしまうほど。

なんというか・・・言葉で簡単にくくってしまうのがもったいないほど、いろんな思いがあふれてきて、今、これを書きながらもボーっとしています。

でも、私はこの漫画、すごく好きです。

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2008年6月17日 (火)

牧神の午後

1308「牧神の午後」山岸凉子   メディアファクトリー    ★★★★

 ヴァーツラフ・ニジンスキー。不世出の天才バレエダンサー。彼の栄光と悲劇的な人生を、ミハイル・フォーキンの目を通して描く。

 表題作のほかに、バランシンの妻マリアを描いた「黒鳥 ブラック・スワン」、コミックエッセイと、ローザンヌ取材記も収録。
 「牧神の午後」も「黒鳥」も以前に読んだことがありましたが、今ほどバレエが市民権を得ていなかった頃で、私もわかっていなかったことが多かったです。特に、バランシンとかは…。
 自分がローザンヌにはまり、熊川哲也に開眼し、バレエに対する知識もちょっとある今だからこそ、わかる部分があって、非常におもしろく読みました。
 ニジンスキーを翼もつ天才(翼がある代わり、生活を営む腕がない)と評するのは、なかなか鋭いと感じました。
 最近、ダ・ヴィンチ買ってないのですが、「テレプシコーラ」第二部、始まっているのですね。六花がローザンヌへ…という展開、気になります。

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2008年6月 8日 (日)

ライジング!(全15巻)

1306「ライジング!(全15巻)」藤田和子 原作・氷室冴子   小学館   ★★★★★

 「歌とダンスの専門学校」だと思って宮苑音楽学校に入学してしまった仁科祐紀。ところが、そこは宮苑歌劇団員の養成所だった。とまどいながらも、いつのまにか舞台のとりこになった祐紀は、演出家・高師に導かれ、トップスターをめざす。

 氷室冴子さんがお亡くなりになりました。氷室さんの作品を、片っ端から、そして繰り返し読んでいた時期がありました。かなり、大きな影響を受けたと思います。訃報はショックでした・・・。何か氷室さんの小説の感想をアップしたかったのですが、手元にないので・・・唯一あった、氷室さん原作の漫画を。

 宝塚をモデルにした「宮苑」を舞台にした演劇もの。だいぶ昔のものですが、今読み返してもおもしろいです。特に、劇中劇が。主人公の祐紀の出世作となる「レディ・アンをさがして」は、のちに戯曲として出版されたほど。(「レディ・アン~」の感想はこちら

 これを読んでいた当時は宝塚に興味なくて、「男役」「娘役」と言われてもピンとこなかったのですが、その後、ひょんなことから宝塚にどっぷりはまりまして。そうなってから読んでみると、なるほど・・・と思うことがたくさんありました。

 祐紀の成長物語&サクセスストーリーなのですが、舞台のシーンが充実してるのと、恋愛ネタもしっかりあったりで、だれることなく話が展開していきます。

 「アラビアの熱い砂」「メリィ・ティナ」などの劇中劇も、戯曲として読んでみたかったです。氷室さん、きっちり台本作って、藤田さんに渡していたらしいので。

 こうしてみると、氷室さんって、本当に「お話を作る」のが好きな方だったんですね。

 ご冥福をお祈りします。

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